前回は、デンマークコペンハーゲンのオススメユースホステルをご紹介しましたが、今回は、ノルウェーでオススメしたいユースホステルのご紹介です。今回宿泊したユースホステルがあるエリアは、ノルウェーの南西部にある「フロム」という町。
※コペンハーゲンのオススメユースホステル情報はこちら
|風光明媚でフィヨルドに愛されたフロム
フロムは人口わずか500人程度の小さな町ですが、観光客にとても人気のエリアです。
1つ目の理由は、世界最大のスケールを誇るソグネフィヨルドの玄関口とも言われ、目の前にフィヨルドが広がる壮大な風景を堪能することができるから。
鉄道のフロム駅から徒歩5分も歩けば、山々に囲まれ、見るものを圧倒する景色を目の当たりにすることができます。
鉄道ファンだけではなく、多くの人を魅了する"フロム鉄道"
フロムが観光地として人気になっているもう1つの理由が「フロム鉄道」。
フロム駅からミュールダール駅まで伸びているフロム鉄道は、世界有数の勾配を誇り(フロム駅は海抜0メートル、ミュールダールは海抜863.5メートル)、世界で最も美しい場所を走る登山鉄道の1つと称されることもあります。
実際に乗車すると、暖かい木目調の客室と、モニターから放映されるフロム鉄道の歴史は日本語でも流されていて、なんだかほっこりします。
フロム鉄道はどっちの窓を陣取ると良い?
両サイドが窓になっているのと、フロム鉄道は席を予約して乗車する形ではないので、空いている好きな席に座れます。
この時、必ず出るのは、進行方向でどちらが良い風景なのかという話。
どちらの景色も見応えがありますが、一般論で行くと、フロム行きの場合は進行方向に向かって左側。
ミュールダール行きの場合は進行方向に向かって右側サイドが見所が多い印象があります。
途中停車するショースの滝は必見!
フロム鉄道の一つの見所となっているのは、このショースの滝。
オンシーズンであれば、必ずここの駅に10分~15分停車をします。
ここは道路も走っていない箇所で、このフロム鉄道でしかたどり着けない場所としても知られています。
夏場は落差225メートルを大量に流れ落ちる圧巻の風景を見ることができるらしいのですが、訪れた時期はまだ雪が残る時期だったので、わずかに雪解け水が落ちる様しか見ることができませんでした。
当日撮影した動画がこちらです。
|自然が最高のスパイスになるユースホステル「HI Flåm」
ミュールダールからおよそ1時間程度でフロムに到着すると、目の前に広がる圧巻のフィヨルド、そして静寂に心を打たれました。
ふと目を向けると、フィヨルド手前の広場に、ブランコや滑り台などの遊具が置いてあります。
試しにブランコに乗ってフィヨルドに向かって漕いだら、今までのブランコで味わったことのない恍惚感を感じることができました。
駅から徒歩10分未満の所にあるのが、今回オススメしたいユースホステルの「Flåm camping&hostel(フロム キャンピング&ホステル)」。まさに山の麓にあるこのユースホステルは、可愛らしい建物がいくつか敷地内にあります。
総客室は全部で27室という小規模のユースホステルですが、年間宿泊数は約12,500という人気宿泊施設です。
部屋のタイプはシングル仕様から、6ベットを持つ部屋まで様々なニーズに対応しています。
アットホームな接客、柔らかい雰囲気
人気の理由は、フロム駅から近いロケーションというのもありますが、スタッフの気持ちい接客、建物(室内の机やベッドが木製!)が持つ柔らかい雰囲気にもあると思います。
設備はオーソドックスな造りですが、しっかりとキッチンスペースもゆったり取られていて、その日は韓国人の2人が自前の調味料を片手に楽しそうに料理をしていました。
こういった設備がしっかりと、清潔にされていることで、宿泊者が自然と利用したいという気持ちにさせてくれます。
HI-Q取得 地元との繋がりも大事にする
このユースホステルは、"HI-Q"認証を受けています。
この"HI-Q"とは、国際ユースホステル連盟が独自に認証をしているもので、各ユースホステルに実地調査を行い、滞在の快適さ、立地環境から施設の維持管理に関することまで、50項目もの審査基準を満たした施設のみ与えられるものです。
「フロム キャンピング&ホステル」は、食事の提供はありませんが、地元食材を使用している業者を招いて、近隣の方々や宿泊者に振る舞うイベントを定期的に開催し、フロム地域の地産地消を推進する取り組みも行なっています。
また、「フロム キャンピング&ホステル」は家族経営で行われており、オーナーは長年この地に住んでいるということもあり、オススメの場所や、レストランも熟知しているので、宿泊者のニーズに細かく応えられることも大きな魅力です。
オススメで訪れた絶景の"ステーガスタイン展望台"
オーナーのオススメで訪れたのが「ステーガスタイン展望台」。HI Flåmから車で30分くらいの場所にある観光名所。
山道をくねくね上った先に見えるのは、岩山から30メートルほど突き出た展望台。
海抜600メートル以上の展望台から見たフィヨルドは、筆舌に尽くしがたいほどの絶景。
また、この展望台も景観を損なわないようなデザインに設えてあるのがとてもポイントが高い。フロムに訪れたら、必ず訪れたい場所です。
この驚きは写真より、動画の方が伝わるかもしれません。当日撮影した動画はこちら。
そのほかにも、フロム駅近くのビールと食事のペアリングプレートが提供される雰囲気の良いレストランや、オーナーが知り合いだというブラウンチーズの工房など、短い時間ながらも充実した滞在を楽しめました。
静寂という最高の演出
フロムというところは、大自然に囲まれたエリアというのは冒頭で触れました。
夜になり部屋に戻ると、本当に静寂が訪れます。擬音語で「シーン」と表現するのがぴったりなほど無音状態。
星空も鮮明に見え、1人で外にいると、自分以外の生物がこの世からいなくなったような感覚にさえなりました。
そして、オーナーからオススメされたのが"朝の散歩"。
これが最高のひと時でした。1人でフィヨルドの手前まで歩く片道15分の行程。
夜ほどの静寂さは無いですが、鳥の囀りが山に反響する声、時折吹く柔らかい風の音、そして自分が歩く音。そして目の前に広がるフィヨルド。
これだけでも、またここに来たいと思わせるのに充分な材料でした。
昨今旅行の重要性は現地での「体験」とよく言われます。HI Flåmは、その「体験」を高い完成度で提供してくれるユースホステルでした。
Flåm camping&hostel(フロム キャンピング&ホステル)予約や空室状況確認はこちら
|アクセス
Flåm camping&hostel フロム キャンピング&ホステル
住所: Nedre Brekkevegen 12, 5743 Flåm, ノルウェー
電話: +47 940 32 681
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