大使館で聞いた フィンランド流クリスマスの楽しみ方!

LifTe 北欧の暮らし フィンランド大使館 木村正裕 クリスマスナビゲーター
クリスマス目前!ということで、今回も、フィンランド大使館上席商務官でもあり、クリスマスナビゲーターとしても知られている木村正裕さんに、フィンランドのクリスマスの過ごし方や、クリスマスの料理や飲み物について、大使館で伺いました!

※2年前に、木村さんから伺ったクリスマス、サンタクロース、クリスマスカードの話はこちら

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アドベント期間からクリスマスは始まる

LifTe 北欧の暮らし クリスマス 大聖堂 元老院広場
ー以前お話を伺った際、アドベント期間から長くクリスマスを楽しむということを伺いました。

フィンランドを始めとしたヨーロッパ諸国では、アドベント期間から、クリスマス当日、12夜を経て、翌年1月6日までをクリスマス期間として捉えるのが通常です。アドベントはクリスマスまでの準備期間で毎年開始日が変動します。2019年は12月1日からがアドベント期間になりますので、1ヶ月ちょっとクリスマスを楽しむのです。

ークリスマスまでにフィンランドの人々はどのように楽しむのでしょうか?

フィンランドには、ピックヨウル(小さなクリスマス)というものがあります。これは、クリスマス本番前に、親しい友達や、職場の人々と食事をしたり、お酒を飲む場で、日本の忘年会に近い雰囲気があります。フィンランドでは、アドベントの時期、様々な場所でピックヨウルが開催されます。

フィンランドのクリスマスは、日本のお正月!?

LifTe 北欧の暮らし フィンランド大使館 木村正裕 クリスマスナビゲーター
ーそれでは、クリスマスはフィンランドの人々はどのように過ごすのですか?

クリスマスイブ、そしてクリスマス当日は家族と一緒に過ごすのが普通です。滅多にお客さんを招いたりすることもなく、よっぽどの友人か、外国からの特別な招待客を招くくらいなので、ほとんどの方々が家族でゆっくり過ごすというのがフィンランド流のクリスマスの過ごし方と言えると思います。

ー日本とは違った印象もありますね

そうですね、フィンランドのクリスマスは、日本のお正月に近い雰囲気を感じます。

ーお正月ですか

みんなで料理を作り、クリスマスイブの日没後にクリスマスを祝います。ここはちょっと日本ではわかりづらいところなのですが、クリスマスイブの日没後クリスマスの日付に変わるという考え方もあるので、イブの夜はクリスマス当日として、家族でお祝いをするのです(国によてって違います)。そして、そのあとにお墓に行く習慣もあります。

ー夜にお墓に行くんですか!?

フィンランドの人々は、クリスマスが1年の1区切りと捉える人々も多いので、翌年の家族の幸福を祈ってご先祖様と過ごすのです。0時になると教会でミサが行われるので、そこに参加する人も多くいます。こういった所が、フィンランドのクリスマスが、日本のお正月に近い感覚と私が思う所以です。

フィンランドのクリスマス料理

LifTe 北欧の暮らし フィンランド クリスマス クリスマスハム
ーなるほど、そう聞くと確かに日本のお正月に近いものを感じますね。フィンランドのクリスマスで食べる代表的な料理はどのようなものがあるのでしょうか?

一般的に言われるのは、メイン料理となる「クリスマスハム」ですね。日本のお節料理も、各ご家庭で入っている料理が違うように、フィンランドのクリスマス料理も各家庭で変わりますが、一番伝統的なものはクリスマスハムと言えると思います。もちろん、クリスマスハムを食べない家庭もあって、それがスモークサーモンや、ジビエになったりもします。
LifTe 北欧の暮らし フィンランド クリスマス キャセロール ラーティッコ
その他には、ラーティッコと呼ばれるオーブン料理も、フィンランドのクリスマス料理として定番です。人参をメインにしたり、ジャガイモをメインにしたり、魚をメインで作ることもあります。家庭によっては、数種類のラーティッコが出てくることもあります。そして、フィンランドは酪農国家でもあるので、チーズもクリスマスの食卓に並びます。
LifTe 北欧の暮らし フィンランド クリスマス ヨウルトルットゥ

ー日本では、クリスマスケーキを食べますが、フィンランドではどうでしょうか?

フィンランドでは、クリスマスケーキを食べる風習はありませんが、「ヨウルトルットゥ」というクリスマスパイなどを食べます。星型をしたパイの真ん中にプラムなどのジャムが入ったもので、フィンランドのクリスマスで定番スイーツと言えます。
LifTe 北欧の暮らし フィンランド クリスマス ジンジャーブレッド ジンジャークッキー
その他にもアドベント時期から多く食べられるのがジンジャーブレッド(ジンジャークッキー)で、人型になっているものがあったり、豚の形をしたものもあります。おすすめは、このジンジャーブレッドにブルーチーズを塗って食べる食べ方です。
LifTe 北欧の暮らし フィンランド クリスマス クリスマスポリッジ
他にクリスマス関連の食べ物を挙げるとすると、24日の朝や昼に食べるクリスマスポリッジですね。ポリッジは、フィンランドで日常的に食べられるミルク粥ですが、クリスマスポリッジには、シナモンもかかっていて甘味があります。作る際に、アーモンドを1粒入れておき、お皿に取り分けます。アーモンドが入っているクリスマスポリッジを食べた人には、来年幸福が訪れると言われていて、ちょっとしたゲーム感覚で楽しまれています。

ーああ、それは美味しそうですねぇ

甘辛の世界ですね。これにワインをベースにして、様々な香辛料を混ぜたグロッギを一緒に頂くというのは、私にとって、とても幸せな瞬間です。

フィンランドのクリスマスに欠かせない クリスマスビール

LifTe 北欧の暮らし フィンランド クリスマス クリスマスビール

写真提供:木村正裕

ークリスマスと言えば、最近フィンランドのクリスマスビールの話をよく聞きます

そうですね、フィンランド以外の諸外国でも、クリスマスビール、もしくはウィンタービールというものがアドベント時期になると発売されます。ただ、通常のビールにラベルを変えたもが多いのが現状です。

ー日本でもお正月にラベルが「賀正」と書かれたようなビールが出ますね(笑)

そうです(笑)。ただ、フィンランドで作られるクリスマスビールは、中身も違います。つまりクリスマスビールとして、しっかり作られています。味は、通常のビールと比べて、重くて強い味がするのが特徴です。アドベント期間になると、多くのスーパー等で販売されるようになりますが、瓶ビール以外にも缶ビールでも販売されるので、この時期になるとビールが並ぶ棚も華やかになります。レストランでもこの時期はクリスマスビールが提供されます。

ーフィンランドのクリスマスビールが合う料理は、やっぱりクリスマス料理ですか?

間違いなくそうですね。是非、クリスマスシーズンにフィンランドへ訪れた際は、クリスマスビールを手にとってみてください。日本では、まだフィンランドのクリスマスビールの入荷は多くないですが、フィンランドらしいクリスマスにぴったりなドリンクは少しずつ日本でも購入可能になってきているので、そういったところで、少しでもフィンランドを感じていただけると嬉しいですね。

フィンランドのクリスマスと、日本のお正月が近しい雰囲気というのは新鮮でした。このあと、フィンランドの年末年始の過ごし方もお話を伺いました。その模様はまた後日お届けしますね♪

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