リトアニアの伝統サウナ「ピルティス」とは?大使館イベントレポート

日本では近年サウナがブームとなり、サウナが楽しめる施設が日本各地にオープンしています。

サウナというとフィンランドに注目が行きがちですが、バルト三国のリトアニアも古くからサウナを楽しむ文化があるのです。

リトアニア伝統サウナ「ピルティス」を紹介するイベントがリトアニア大使館で開催されたので、その模様をお伝えします。




リトアニア伝統的サウナ「ピルティス」とは

LifTe北欧の暮らし リトアニア大使館で開催されたピルティスのイベントで挨拶をするオーレリウス・ジーカス駐日リトアニア大使
イベントは、オーレリウス・ジーカス駐日リトアニア大使の挨拶から和やかにスタートしました。

大使の話によると、「ピルティス」はリトアニアの伝統的な文化で、日本でここ数年流行っているサウナとはまた違う特徴があるそうです。リトアニア大使館で「ピルティス」のイベントを行うのも初めてとのことで、期待が高まります。

ここから、通常のサウナと「ピルティス」がどのように違うのかを、リトアニアでバスマスターの肩書を持つビルテさんがスライドを元に教えてくれました。
LifTe北欧の暮らし リトアニア大使館でリトアニアの伝統文化「ピルティス」の説明をするバスマスタービルテさん

リトアニアもサウナに親しむ文化が伝統的にあり、「ピルティス」はなんと4,000年も前からこの地で楽しまれてきたそうです。

「ピルティス」最大の特徴は、ピルティスマスター指導の下複数の参加者で温浴を楽しむところ。自分のペースではなく、バスマスターの説明を受けながら参加者と一緒にデトックスをしていくのです。

「ピルティス」を行う室内はおよそ60〜70度程度で日本の通常サウナの温度と比較すると大分低めです。バスマスターが温度を管理しながらじっくり進行します。
LifTe北欧の暮らし リトアニアの伝統文化「ピルティス」で使用するウィスクは白樺の枝や葉、そして花からも作られる
その際に必要となるのが、会場でも披露されたこのウィスク。白樺の葉や枝で作られたものや、花を乾燥させてるくられた物などさまざまな種類があるそうです。これを使用して全身を叩いたりなでるウィスキングを行ったりします。

そしてもう一つ特徴的なのは「冬」「春」「夏」「秋」と季節をイメージした4つのセッション行程がある点。それぞれのセッションで行われることは違い、アロマを加えた塩でマッサージを行ったり、蜂蜜を身体に塗ったりなど、バスマスターによって違いがあります。

ビルーテさんの話によると、「ピルティス」は単純に身体を整えるだけではないそうです。
「ピルティスはリトアニアで古来伝わる伝統的なものです。通常のサウナのように身体を癒やすだけではなく、心も解放してゆっくりと本来の自分の身体に戻していくの。だから伝統的なピルティスは4~5時間くらいかかるんです。でもピルティスを体験した多くの人は『心も身体も軽くなった』と言ってくれるの」。

「ピルティス」は精神を解放するような側面も持っているため、リトアニアではクリスマスや復活祭など重要な日の前日に行う人も多いそうです。
LifTe北欧の暮らし リトアニア大使館でリトアニアの伝統文化「ピルティス」のウィスキングをデモンストレーションするビルテさん
イベントでは簡単なウィスクを使用したデモンストレーションも行われました。ビルテさんが、2つのウィスクを身体に優しくウィスキングするだけで会場内に心地よい香りが広がっていきます。

数分のデモンストレーションでしたが、体験された方もだいぶリラックスできたそう。「ピルティス」はまさに5感を通して身体、精神をリラックスさせることができる体験なのかもしれません。

リトアニアでは、2019年「ピルティス」が無形文化遺産に登録されています。リトアニアに行った際には伝統的な「ピルティス」を体験して、身体も精神もリラックスさせてみてはいかが?

リトアニアに行くならトルコ航空もおすすめ!

LifTe北欧の暮らし リトアニア大使館でリトアニアの伝統文化「ピルティス」を紹介するイベントでトルコ航空のプレゼン
リトアニアへの直行便は現在日本から就航していませんが、選択肢の一つになるのが「トルコ航空」。

トルコのイスタンブールには、羽田空港、成田空港、関西空港それぞれ毎日就航しています。また、イスタンブールからリトアニアの首都ビリニュスへの就航も毎日行っているので、わずかな乗り換え時間でリトアニアに向かうことが可能です。

エコノミーの良質な料理、サービスなど、毎年数々の賞を受賞するトルコ航空。一度乗り換えは発生しますが、リトアニアを始めとしたバルト三国への選択肢として検討してみるのも良いかもしれません。

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