フィンランドを愛し、フィンランドに愛されるひと

キーパーの動きを見てゴールを決める田中亜土夢選手

©Jussi Eskola

皆さんは田中亜土夢さんというプロサッカー選手をご存知でしょうか?

前橋育英高校を卒業し、生まれ故郷のチーム、アルビレックス新潟に在籍すること10年。2014年シーズンには日本人選手としてはチームで初めてとなるエースナンバーの背番号10を背負い、中心選手として活躍しました。



|日本からフィンランドへ

彼は新たな挑戦を求め、2015年2月フィンランドの強豪HJKヘルシンキに移籍します。

オファーを受けた2日後にはヘルシンキ行きの飛行機に乗り、日本で背負っていたのと同じように背番号10を託され、加入から3日後のデビュー戦でゴールを決める。この数日間の出来事はセンセーショナルなニュースとして、フィンランドでも日本でも報じられました。

 

身長167cmの亜土夢選手が体格で勝るフィンランドリーグの選手たちを翻弄し、フィールドを駆け巡る姿。彼は一気にフィンランドの人たち、特に子供たちのハートを掴みます。瞬く間にスタジアムは「ATOM 10」のユニフォームを着た子供たちであふれ、チームNo1の人気選手に駆け上がっていきましました。2015年のデビューシーズンから「BEST ELEVEN」、「STAR PLAYER」にも選出され、もはやHJKヘルシンキ、そしてフィンランドリーグを代表する存在と言えましょう。

フィンランドの自然をこよなく愛す田中亜土夢選手

プレイヤーとしての才能ももちろんですが、亜土夢選手の人気の理由はもうひとつあるように思います。それはファンとの接点をとても大切にすること。試合後や練習後、楽しそうな笑顔でサインや記念撮影に応じている亜土夢選手。私も田中亜土夢さんにお会いしましたが、物腰が柔らかく、人との壁を作らない印象を持ちました。

 

|その地の人たちと接し、その地に馴染もうとする心。

飾らない気持ちで人と接し、分からないことは素直に聞き、コミュニケーションを交わしながら、フィンランドという地に溶け込んでいったのだと思います。プレー以外の分野でもフィンランドのアパレルブランド 「Formal Friday」のアンバサダーを務めるなど、生活の場が拡がっていく毎日のなか、亜土夢選手にある想いが浮かびます。「このフィンランドに恩返しをしたい」。なんの知識もなくやってきたフィンランド。多くの方に支えられて今の自分があると感じた亜土夢選手が両国を繋ぐことをしていこうと、フィンランドでの日常をTwitterやインスタグラムで発信したり、日本に帰国した際にもフィンランド関連のイベントに積極的に参加してくれました。「フィンランドと日本の架け橋になる」。その思いをひとつ、またひとつとカタチにしていってくれています。亜土夢選手がプロデュースをしてHJKヘルシンキのホームスタジアムで行われたファンへのイベントもそんな彼の思いがカタチになったものでしょう。

昨年の11月。日本で開催されたフィンランド大使館商務部主催の「Lifestyle Finland」

で、「Formal Friday」のアンバサダーとして2日間にわたってホスピタリティを発揮し続けてくれた亜土夢選手。そこに多くの日本のファンが久しぶりに亜土夢選手に会いたいと足を運んでくれる光景を目の当たりにして、きっとこれからもこんなふうにフィンランドの人たちと日本の人たちを繋ぐような存在になってくれることと確信しました。

ヘルシンキと新潟は似ているとコメントする田中亜土夢選手

サッカー選手として戦う毎日のなかで、少しのリラックスタイムをフィンランドの美しい自然や街並みを紹介しながら綴ってくれている亜土夢選手のtwitter。

きっとあなたも北欧の街に思いを馳せることになると思います。

 

田中亜土夢選手twitter

https://twitter.com/atomini98

|フィンランドと日本の本当の架け橋へ_2017.11.23追記

田中亜土夢選手が積み重ねてきたものが2017年11月23日に在フィンランド日本大使館からの表彰という形で結果となりました。本当におめでとうございます!

|田中亜土夢選手を囲むトークイベント!2017.11.14追記

そして、2017年11月12日(日)に、六本木のフィンランド キッチン タロで、田中亜土夢選手をメインスピーカーにお呼びして、クリスマスイベントを開催致しました。ファンと真摯に向き合う亜土夢選手の人柄を感じる、心温まるイベントとなりました。

|田中亜土夢選手が語る、フィンランドの魅力、そしてこれから 2018.05.22追記

今年セレッソ大阪に移籍をした田中亜土夢選手。フィンランドの魅力、楽しみ方、そしてこれからのことを語ってもらいました。この模様は、雑誌LifTeに掲載されております。




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