来年2019年は、日本とフィンランドが外交関係を樹立して100周年という記念すべき年です。メモリアルイヤーに向けて、今年から多くの関連行事が日本国内各所で展開されています。今回訪れたのは、関東地方で、益子市と並ぶ大きな窯業産地としても有名な茨城県笠間市にある「茨城県陶芸美術館」。現在100周年を記念して「フィンランド陶芸 芸術家たちのユートピア」展と、「マリメッコ・スピリッツ」が同時開催されています。
| マリメッコ・スピリッツ
マリメッコ・スピリッツは以前LifTeでも紹介させて頂きましたが、長年人気ブランドであり続けるマリメッコの真髄を感じられる内容の濃い展示。前回銀座で開催された際には無かったのが、展示場外、通路吹き抜けエリアに掲げられた、マリメッコの代表的なデザインをあしらった数々の巨大なタペストリー。地下から見上げた時は言葉を失うほどで、デザインが持つ力強さを肌身に感じます。
そしてもう一つ面白い試みが、マリメッコがデザイン監修したお茶室「真理庵(まりあん)」。こちらは東京江東区で開催された「マリメッコ・スピリッツ-Elämäntapa(エラマンタパ)マリメッコの暮らしぶり-」では展示されていましたが、実際に観るのは初めて。マリメッコのプロダクトデザイナーが、茶室のファブリックや道具をコーディネートし日本の伝統文化とフィンランドのデザインの融合を見ることが出来ます。
※茶室は土日限定での公開です
※マリメッコ・スピリッツの展示内容はこちらで詳しく紹介しています
| フィンランド陶芸 芸術家たちのユートピア
そして、マリメッコ・スピリッツと同時開催されているのが「フィンランド陶芸 芸術家たちのユートピア」展。
フィンランドデザインのゴールデンエイジと呼ばれる1950年代から1960年代の陶芸作品が中心で、これまで体系的に紹介されることがなかったファイン・アートとしてのフィンランド陶芸に焦点を当て、様々な表現と魅力を知ることが出来る展示になっています。
残念ながら、内部は撮影が禁止されていますので写真ではお伝えできませんが、今回1番の印象に残ったのは、1960年の末期にビルゲル・カイピアイネンがアラビア製陶所でつくった飾皿(菫)です。遠くからでもパッと目に飛び込んでくる鮮やかな色彩。大ぶりでダイナミックな花びらは、マリメッコのウニッコ柄を思い起こさせます。黒と深い青の菫は、とても華やかつ幻想的で素敵な作品なので必見です。
| 関連グッズも注目!
併設のギャラリーショップではオリジナルのグッズやマリメッコの商品がとても充実しています。マリメッコの真髄が体感できる展示、そしてフィンランドで生まれ堺中で愛される陶器の数々を観た後に目に入ったのが、このマリメッコの陶器で作られたマグカップ。マグカップでコーヒーを飲む、日常のちょっとしたことに北欧を取り入れてみることで、心が豊かになりそうな気がする。そんなことを感じられる心に残る展示でした。
|アクセス
【「フィンランド陶芸 芸術家たちのユートピア」「マリメッコ・スピリッツ」】
会期:2018年4月21日(土)〜7月1日(日)
会場:茨城県陶芸美術館
開館時間:9:30〜17:00(入場は午後16:30まで)
※休館日:月曜日
住所: 茨城県笠間市笠間2345(笠間技術の森公園内)
電話: 0296-70-0011
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