アート集団チームラボの個展が、エストニア・タリンのクム美術館で開催中!
「teamLab: Impermanent Flowers Floating in a Continuous Sea」と題した本展では、全てが繋がっている一つの連続した海の中で、誕生と死を繰り返しながら、増殖していく花々の作品群を展示。
チームラボの展示が北欧で開催されるのは、フィンランドの首都ヘルシンキにある「AMOS-REX」に続き2カ国目。
展示予定作品の一部を動画と合わせてご紹介♪
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Black Waves: Immersive Mass
海は、全ての海と繋がっていて、この世界の全ての波は、繋がりあっている。
作品は、始まりも終わりもなく、全て繋がっている一つの連続した波でできています。
人々は、波でできた塊と対峙し、やがては、引き込まれ、全ては繋がっていく。塊として認識したその塊の外側は、内側でもあることに気が付く。外部と内部は、不二、つまり、対立がなく一つのものであるかもしれない。
コンピューター上の空間で、三次元上の水の動きをシミュレーションし波を構築している。波は、無数の水の粒子の連続体で表現し、粒子間の相互作用を計算している。水の粒子の挙動で線を描き、三次元上の波の表層に線を描いている。
そして、立体的に描かれた線の集合を、チームラボが考える「超主観空間」によって平面化し映像作品にしているのです。
teamLab, 2020, Digital Installation, Continuous Loop, Sound: Hideaki Takahashi
増殖する無量の生命 / Proliferating Immense Life
花々は誕生と死を繰り返しながら、増殖していく。増殖しすぎると、一斉に散って死んでいく。
また、人々が花々にふれると、花々は散って死んでいく。
作品は、コンピュータプログラムによってリアルタイムで描かれ続けていて、あらかじめ記録された映像を再生しているわけではありません。
全体として以前の状態が複製されることなく、人々のふるまいの影響を受けながら、永遠に変化し続ける。今この瞬間の絵は二度と見ることができないのです。
teamLab, 2020, Interactive Digital Installation, Sound: Hideaki Takahashi
憑依する炎 / Universe of Fire Particles
炎は、黒い絶対的な存在によって、 形が変化していく。
炎は、燃焼することによって発生する光や熱の現象であり、流れの中にある気化した物質や分解された物質でもあり、現象と物質の狭間を見る時の私たちの感覚的な経験。
人々は、感覚的な経験である炎をひとつの物体のように認識し、時にはそこに生命を感じる。
燃焼する気体の流れによって、空間上に線を描き、その線の立体的な集合で炎をつくり、チームラボが考える「超主観空間」によって平面化し、炎を描きました。
チームラボは、 「Distributed Art」という概念を模索している。
「teamLab: FIRE」のアプリを持って作品の炎に近づくと、スマートフォンに炎がともり、作品を持ち帰ることができる。
その持ち帰った炎を、他の人のスマートフォンに近づけると、同じように炎がともる。炎を誰かにつなげ、その炎がまた他の誰かにつながっていくことで、炎は、世界中に広がっていく。広がっていく炎群全体は、炎地図に描かれていく。
Distributed Artにおいて、ある作品は自らを複製し、ある作品はその一部を人々に分ける。人々の手に渡った作品は、また、自ら複製を生成し、人々が能動的に分散していく。
作品は、人々のネットワーク上に分散して存在し、分権型のアートになっていく。作品は、ネットワーク上に存在する時、オリジナルが消滅しても存在し続けるのです。
teamLab, 2021, Digital Work, Single channel, Continuous Loop
エストニア「クム美術館」
2006年にオープンしたクム美術館は、エストニア国立美術館の本館で、国内最大級の美術館。
美術史の展覧会や、国内外のアーティストの新しい発想を生かした現代美術ギャラリーでのイベントを通じ、社会的・文化的な議論を生み出す場を提供してきました。
美術館の重要な役割は、作品の保存に加えて、収蔵作品を展示することで、その重要性についての議論を生み、様々な解釈の環境を作り出すこと。
展覧会は、世代や国籍を問わず、アートの初心者から愛好家や専門家まで、幅広い来場者に向けて開かれています。
フィンランドの首都ヘルシンキにある「AMOS REX」での展覧会の様子
「AMOS REX」での展示を紹介した記事はこちら
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