2024年冬の北欧出張6日目後編では、ヨーテボリの街歩きを引き続きご紹介します。
港町としての活気とヨーロッパのクラシカルな雰囲気が調和するヨーテボリ。後編では、さらにこの街の魅力を掘り下げていきます。
丘の上の要塞から眺める絶景、歴史あるネオゴシック建築の美しい教会、地元で愛されるカフェの名物シナモンロール、そして街を彩るストリートアートの数々。どこを歩いても、ヨーテボリならではの風景と文化に出会えます。
夜はホテルのバーで、スウェーデンのクラフトビールを楽しみながら一日を締めくくるひととき。旅を通して感じた、この街の豊かな表情をお届けします!
👉【2024 北欧旅日記6日目】ストックホルム→ヨーテボリ<中編>はこちら
丘の上の展望台「Skansen Kronan(スカンセン・クローナ)」 -MAP①
ヨーテボリの中心部から少し歩くと、小高い丘の上にそびえ立つ要塞「Skansen Kronan(スカンセン・クローナ)」が見えてきます。
17世紀後半に建設され、かつては外敵から街を守るための重要な防衛施設でした。
現在では、その美しい石造りの外観と歴史を感じさせる趣が、多くの人々を惹きつける人気の観光スポットになっています。
要塞へ向かうには、少し長い階段を登る必要があります。石畳の坂道を歩きながら振り返ると、ヨーテボリの街並みが少しずつ遠ざかり、自然に包まれるような心地よさを感じます。
冬の時期は、落葉した木々の間から頂上の要塞が姿を現し、まるで時をさかのぼるような感覚に。登り切るころには、ちょっとした達成感も味わえます。
頂上に到着すると、四角い石造りの建物が堂々とそびえ立っています。壁には赤い窓が点在し、屋根には黄金の王冠が輝いているのが印象的です。まるで時間が止まったかのような、重厚な雰囲気が漂っています。
さらに周囲には、かつての防衛設備の名残である黒い大砲が並び、この場所が単なる観光名所ではなく、長い歴史を持つ要塞であったことを物語っています。
「スカンセン・クローナ」の最大の魅力は、頂上からのパノラマビューです。オレンジ色の屋根が並ぶ可愛らしい街並み、その奥に広がる港や高層ビルが見渡せます。特に夕暮れ時は、空がオレンジやピンクに染まり、幻想的な雰囲気に包まれます。地元の人々もここを訪れ、のんびりと時間を過ごすのが日常の風景です。
「スカンセン・クローナ」は、ヨーテボリの歴史、建築、自然、そして絶景を一度に楽しめるスポットです。階段を登った先には、素晴らしい景色と特別なひとときが待っています。ヨーテボリを訪れる際は、ぜひ足を運んでもらいたい場所のひとつです。
ゴージャスなネオゴシック建築「オスカール・フレドリク教会(Oscar Fredrik Church)」 -MAP②
ヨーテボリの街並みにひときわ映える、美しいネオゴシック様式の「オスカール・フレドリク教会」。1893年に完成し、まるでヨーロッパの絵本の中から飛び出してきたかのような荘厳な姿が印象的です。
教会の外観は、赤レンガの壁と緑青色の尖塔のコントラストが美しく、どの角度から見ても魅力的です。
細やかな装飾が施された尖塔が空へと伸び、壮麗な雰囲気を醸し出しています。教会の大きな窓は、繊細なデザインのステンドグラスがはめ込まれており、外からでもその美しさが伺えます。
一歩中に入ると、外観から想像する以上に華やかで芸術的な空間が広がっています。高い天井にはアーチが美しく交差し、ステンドグラスから差し込む光が幻想的な雰囲気を演出しています。特に、祭壇の周囲には繊細な装飾が施され、歴史と職人技の粋が感じられます。
壁には聖人や宗教的な物語を描いたフレスコ画が残されており、その色彩とデザインの美しさに思わず見入ってしまうほど。訪れたときは、教会内で静かに座り、穏やかな時間を過ごす人々の姿もありました。信仰の場としてだけでなく、ヨーテボリの文化と歴史を感じることができる特別な場所です。
ガラス屋根の開放的な空間が魅力「Kafé Magasinet(カフェ・マガシネット)」 -MAP③
「カフェ・マガシネット」は、ヨーテボリのトレンディな地区リンネスタンにある、おしゃれで居心地の良いカフェです。
歴史的な建物をリノベーションした店内は、インダストリアルなデザインと温もりのあるインテリアが融合し、訪れる人を魅了します。
「カフェ・マガシネット」の魅力のひとつが、ガラス屋根に囲まれた開放的なテラスエリアです。
大きな窓からはたっぷりと自然光が差し込み、屋外のような開放感を味わえます。緑に囲まれたこの空間は、朝のコーヒータイムにも、夜のくつろぎ時間にもぴったり。
カフェメニューも充実しており、香り高いコーヒーや焼きたてのペストリーはもちろん、ボリューム満点の軽食やクラフトビールまで揃っています。
特に、ローカルのクラフトビールは種類が豊富で、ヨーテボリならではの味わいを楽しめるのが魅力。
夕方以降はカフェからバーのような雰囲気に変わり、友人との語らいや、一人でゆったりと過ごすのにも最適です。
まるで街全体がアートギャラリー!ヨーテボリのストリートアート
ヨーテボリの街を歩いていると、いたるところで目に飛び込んでくるのが、個性あふれるストリートアート。
まるで街全体がアートギャラリーのように、壁や建物に描かれた色鮮やかな作品が、通りを歩く人々の目を楽しませてくれます。
これらのアートは、地元アーティストから世界的なクリエイターまで、さまざまな才能が集結したもので、散策するだけでアートの世界に引き込まれていくような感覚が味わえます。
こちらは、大きな壁いっぱいに描かれた色鮮やかな鳥たちの作品。リアルなタッチと幾何学模様を組み合わせた独特のデザインは、まるで今にも飛び立ちそうな躍動感があります。
Victor Egerboによる「Hands for Change」は、希望と変化を象徴する作品です。
闇の中から差し伸べられた手が光に向かう姿は、人々が支え合うことの大切さを静かに語りかけているよう。
作品のそばには、アーティストの想いが込められた説明文もあり、アートが持つ社会的メッセージをより深く感じることができます。
Karolina Palmérによる「Barnasinne(子どもの心)」は、アストリッド・リンドグレーンの「大人になっても子どもの心を持ち続けることが大切」という言葉にインスパイアされた作品です。
優しい色合いで描かれた子どもたちの姿は、どこか夢の世界のようで、見る人の心を和ませてくれます。未来への希望を感じさせるこの作品は、忙しい日常の中で「純粋な気持ちを忘れないで」とそっと語りかけてくるようです。
リンネスタンやハーガ地区を中心に、ヨーテボリには社会的メッセージ性の高いものから、カラフルで遊び心あふれる作品まで、多種多様なストリートアートが点在しています。
訪れるたびに新しい作品と出会えるのも魅力のひとつ。ヨーテボリを旅する際は、ぜひ街歩きをしながら、お気に入りのアートを見つけるのもおすすめです。
ハーガ地区の名物!巨大シナモンロールを味わうなら Café Husaren(カフェ・フサレン) -MAP④
ヨーテボリの旧市街ハーガ地区にある「カフェ・フサレン」は、地元の人々にも観光客にも愛される老舗カフェです。
アンティークな雰囲気が残るハーガ地区の石畳の通りに佇む、クラシックなカフェ。赤いオーニングが目印で、外にはテラス席も用意されています。歴史を感じる街並みの中で、フィーカ(スウェーデンのコーヒータイム)を楽しむのにぴったりの場所です。
お店に入ると、目を奪われるのが顔の大きさほどもあるシナモンロール!
外はサクッと焼き上げられ、中はしっとりとした食感で、シナモンの香りがふんわり広がります。パールシュガーがたっぷりかかったこのシナモンロールは、一人で食べるのも、みんなでシェアするのも楽しい一品です。
ホテルフローラのスタイリッシュなバーで楽しむクラフトビール -MAP⑤
宿泊場所の「ホテルフローラ(Hotel Flora)」内にあるバーは、洗練されたインテリアと心地よい空間が広がり、カクテルやクラフトビールを楽しむのにぴったりです。
この日選んだのは、「o/o Brewing(オーオー・ブリューイング)」の「Narangi IPA」。
ヨーテボリ発のクラフトビールブランドで、特にホップを効かせたフルーティーな味わいが特徴です。
グラスに注ぐと、濁りのある黄金色に、クリーミーな泡がふんわりとのった美しいビジュアル。口に含むと、オレンジやマンゴーのようなトロピカルな香りが広がり、ほんのりとした甘みと心地よい苦味がバランスよく感じられます。
洗練された空間で、スウェーデンのクラフトビールをゆったりと味わう贅沢な時間。ヨーテボリの夜を、特別なひとときにしてくれるバーです。
※【2024 北欧旅日記 7日目】ヨーテボリ→ヘルシンキに続く
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