2024年冬の北欧取材13日目・中編。
最終日のヘルシンキでは、お土産探しを兼ねてお気に入りの場所を巡ります。
現代アートと建築美が融合する国立美術館「キアズマ」、本好きに人気の独立系書店「ローズバッド」へ。
ランチは、伝統料理を楽しめる個性派レストラン「ゼトー」でフィンランドらしい一皿を堪能。
現代アートと建築が融合する「キアズマ」でお土産探し -MAP①

次に向かったのは、ヘルシンキの中心地にある現代美術専門の国立美術館「キアズマ」。
1998年に開館し、主に北欧やバルト諸国をはじめとする現代アーティストの作品を展示しています。
「キアズマ(Kiasma)」という名前は、英語の "chiasma"(交差)に由来し、アートと社会、異なる価値観や視点が交わる場所としての意味が込められています。
この写真は、キアズマに入ってすぐのエントランスホールを写したもの。
緩やかなスロープと高い天井から降り注ぐ自然光が、ミニマルで美しい建築を際立たせています。中央奥には、2階展示フロアへ続く印象的なスロープが伸びています。

目当てはこちらのミュージアムショップ。
大きな窓から光が差し込む開放的な空間には、フィンランドらしいセンスが光るアイテムがずらり。
現代アートのエッセンスを感じさせる雑貨やテキスタイルが並び、お土産探しにもぴったりのスポットなのです。

ショップには、ミュージアムらしくアートな雰囲気の筆記用具やノートも並び、どれもデザイン性が高くて目移りしてしまうほど。
フィンランドらしく、サウナに関する本や、カレリアンピーラッカ(フィンランドの伝統的なパイ)をモチーフにしたユニークなペンケースまで揃っていて、見ているだけでも楽しくなります。

フィンランドを拠点に活動する彫刻家・小山泰(Yasushi Koyama)さんによる小さな陶器の動物たちも、キアズマショップの人気アイテムのひとつ。
ユルくて、どこか哀愁ただよう表情がたまらなく愛おしい!
「SÖPÖ(ソポ)」はフィンランド語で“かわいい”という意味。まさにその名の通り、癒しの存在です。
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フィンランドの英雄・マンネルヘイム像 -MAP②

キアズマのすぐそばに立つのが、フィンランドの国民的英雄「マンネルヘイム将軍」の騎馬像。
独立戦争や第二次世界大戦でフィンランドを導いた指導者として、今も多くの人々に敬愛されています。
旅の終わりには、「今回も無事に旅ができました、ありがとう」とそっと心の中でご挨拶。
本好きにたまらない、独立系書店「Rosebud(ローズバッド)」-MAP③

次に訪れたのは、地元の人にも観光客にも人気のある、個性的で文化的な独立系書店チェーン「ローズバッド」。
ヘルシンキ中心部にもいくつか店舗がありますが、今回は駅からほど近い大型店舗へ。広々とした店内にはジャンルごとに本が丁寧に並べられ、ゆったりと本の世界に浸れる落ち着いた空間が広がっています。
フィンランド語の書籍はもちろん、英語の本もとても充実していて、旅行者にも親しみやすいラインナップ。
さらに、社会派の書籍や哲学書、詩集、映画・音楽関連の本なども豊富にそろい、フィンランドの知的で多様な文化に触れられるのも魅力です。

棚には、フィンランドの子どもたちに人気の「くまのムル」シリーズをはじめ、ユニークなイラストとストーリーで注目を集める作品がずらり。
中にはなんと、日本発の「おしりたんてい」シリーズも! 海外でも親しまれていることに、ちょっと誇らしい気持ちに。
カラフルな表紙が並ぶコーナーは、大人もつい手に取ってしまう魅力があります。

「となりのトトロ」や「千と千尋の神隠し」「ハウルの動く城」など、日本が誇るスタジオジブリ関連の書籍や雑貨は、特に充実!
美しいイラスト入りのノートやポストカードブック、鉛筆セットまで揃っていました。

フィンランドといえば、やっぱりムーミン。ローズバッドの店内にも、ノートや絵本、ポストカードなどムーミンの世界観あふれるアイテムが充実しています。
左の写真は、豪華な化粧箱に入った数量限定のモレスキンノート。しっかりとした造りと遊び心のあるデザインは、お土産にもぴったりの一冊です。
伝統料理とユニーク空間を楽しむレストラン「Zetor(ゼトー)」-MAP④

ランチは、「ローズバッド」から徒歩数分の場所にある老舗レストラン「ゼトー」へ。
赤いネオンサインが目印で、階段をのぼり扉を開けると、そこは一気に別世界!

フィンランドの伝統料理をカジュアルに楽しめる人気店で、広々とした店内にはユニークな装飾が施され、まるで田舎の納屋に迷い込んだような独特の世界観が広がっています。

店内はとにかく個性的。壁や天井には古農具や牛の剥製、照明にはバケツやミルク缶が使われていたり、さらには本物のトラクターを大胆にテーブル代わりにした席まで!
“農場×フィンランドの郷愁”を感じるディープな空間に、思わずキョロキョロしてしまいます。
この日いただいたのは、たっぷりのフィンランド産きのこを使ったリゾット。

一口食べると、クリーミーで濃厚なソースときのこの香りが口いっぱいに広がり、旅の疲れもふっと吹き飛ぶような美味しさ。

添えられたライ麦パンとバターも絶妙で、シンプルながら奥深い北欧らしい一皿でした。
観光の合間に、しっかりフィンランドらしさを感じたい人にはぴったりの一軒。店内の空間も味も記憶に残る、特別なランチタイムになりました。
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