フィンランドのジャズ事情を探る

2016年6月に発売されたフィンランドジャズのコンピレーションアルバム。これをきっかけにフィンランドジャズ、北欧ジャズにはまった方もいるのではないでしょうか?

ジャケットには2種類のムーミンがデザインされたこともあり、「ムーミンと聴くフィンランドジャズ」として大きな話題となりました。



北欧ジャズが確立するまで

LifTe finland jazz pori

visit finland

そもそもジャズ発祥は皆さんもご存知の通りアメリカ。

19世紀末から20世紀初頭にかけてアメリカのニューオリンズを中心に広がっていき、現在のジャズというスタイルが確立されたのは1910年代のこと。

その後アメリカでは、モダンジャズ、クールジャズ、フュージョンなどジャズの中でも様々な流派が生まれ、ジャズの裾野は広がりを見せていきます。

LifTe finland jazz pori2

visit finland

北欧にジャズが浸透し始めるのにはもっと時間がかかりますが、1966年転機が訪れます。フィンランド西岸でジャズフェスティバル「ポリ・ジャズ」が開催されたのがこの年。

このフェスティバルは毎年開催され、今でもフィンランドで人気のあるフェスティバルの一つとして有名で、開催期間中40万人もの動員を誇ります。

この「ポリ・ジャズ」には、かのマイル・デイビスやマンハッタン・トランスファーも演奏をし、フィンランドを初めとした北欧にジャズが浸透していきます。

北欧ジャズというカテゴリが作られたのは1980年代以降で、ビル・エヴァンスや、マイル・デイビスを始めとするジャズピアニストの系譜とも言われています。

北欧ジャズと言われるものを聞くとピアノが印象的なフレーズが多いのもその由縁です。

フィンランドのジャズ事情を探る

LifTe Juttutupa

場所は観光地としても有名な「ハカニエミ市場」近くにある、こちらの「Juttutupa(ユットゥトゥパ)」。

こちらのレストランは建物がから想像できるくらい古い歴史を持っていて、この建物は1884年に設立されていて、レストランはヘルシンキの中でもかなり老舗の部類に入るレストラン。

とても大きい店内で、昔からライブ演奏が楽しめるレストランとして、多くの地元の方に愛されています。

ここで定期的にジャズ演奏が行われているということで、実際に北欧ジャズを体験しに行ってみました。

LifTe Juttutupa2

当日のタイムスケジュールを見るとはトリビュート演奏ということ(2018.01.31)。

21:00開始の予定でしたが、若干遅れてレストランに21:10着。ライブあるあるで、まだ始まっていない様子。

ドリンクを注文して席を探したけど、椅子はもう満員で、通路までぎっしりの人。おそらく100人弱はいる模様。21:20を回ったところでステージ開始。

LifTe finland jazz night

今回は、ダブルサックス、ピアノ(キーボード)、ドラム、ベースの5人編成。

演奏時間は1時間強くらい。僕は正直ジャズに詳しくはないので、演奏スタイルや何に対してのトリュビュートかまでは分からなかったのですが、会場が一体となるような雰囲気を味わうことができました。

LifTe finland jazz night2

演奏が始まると、それぞれが持っている飲み物や食べ物に手をつけなくなる。ただひたすらに目の前で繰り広げられる演奏に注意を傾ける。それもその会場にいる全員がその姿勢。まさに釘付け状態。

文化として根付くということ

どんな文化もそうだと思いますが、発信する人がいて、受ける人達がいて、そして受ける人達が広めていくという単純な構図がとても大事だと思います。もちろん発信する物が優れていないと成り立たない構図ですが、今回のライブでは受ける人達の素地が出来上がっている雰囲気を感じました。

また違うところでも触れるかもしれませんが、フィンランド北部の町でやっていた小さな個展にも、多くの方(それこそ老若男女)が来場する風景を目の当たりにしました。アート(音楽も含める)に対する姿勢、そしてそのアートが本当に日常に溶け込んでいるという感覚は、このレストランでも存分に味わうことができました。

外に空気を吸いに行くと、演奏を聴いていた他のお客さんが普通に話しかけてきて、コミュニケーションも生まれます。恐らくこの日来ていたお客さんも家に帰って家族に、翌日職場なので、今回のライヴの話をしてまた広がっていくのでしょう。確かに、フィンランドではジャズは文化として根付いていました。

これからのフィンランドジャズ、そして北欧ジャズが楽しみです。

最後に、当日の様子を収めたこちらの動画を。当日の雰囲気が伝わればいいのですが、、

|補足 Juttutupa(ユットゥトゥパ)の食事

LifTe Juttutupa ピザ
このレストランはヘルシンキでも珍しい、年中無休のレストラン。もちろんレストランなので、フードも充実しています。フィンランドプレートや、定番のミートボール、そしてこんなに大きなピザ(2人でシェアしても大満足)もあるので、ライブがなくても十分楽しめるレストランです。

アクセス

「Juttutupa(ユットゥトゥパ)」
住所: Säästöpankinranta 6, 00530 Helsinki, フィンランド
電話: +358 20 7424240
営業時間: 月〜木:10:30〜24:00
金:10:30〜03:00
土:11:00〜03:00
日:12:00〜23:00
※基本年中無休、フード提供時間は上記と異なるので、webをご確認ください
Juttutupa(ユットゥトゥパ)オフィシャルサイト

 

|北欧の今を知ることができるライフスタイルマガジンLifTe!

地元客にも長年愛される北欧各国の絶品レストラン!

人気ブランドのテキスタイルデザイナーが明かす制作秘話!

そして観光定番から最新スポット情報も!

北欧の今を知ることができるライフスタイルマガジンLifTe「Vol.01」「Vol.02」は、絶賛発売中!
↓ ↓ ↓ ↓

北欧ライフスタイルマガジン「LifTe vol.02」




関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

Translate

sponsored

sponsored

ページ上部へ戻る