スウェーデンでは8月1週目の水曜日にザリガニ漁が解禁となり、多くの家庭でザリガニが食べられるようになります。
8月になると風も涼しくなってくるスウェーデンでは、ザリガニを食べることが夏の終わりをイメージする人が多いそうです。つまりザリガニを食べながら、楽しかった夏を振り返ることもあるので、家族はもちろん、友人たちとザリガニ料理を囲む瞬間はスウェーデン人にとってかけがえのないものの一つ。
気の置けない人たちとザリガニを食べる"ザリガニパーティー"は、古来より続くスウェーデンの文化でもあります。
そのスウェーデン文化を楽しみながら絶品のザリガニを食べられるのが六本木にある北欧料理「リラ・ダーラナ」。
今回は、長年リラ・ダーラナのシェフを務める遠藤さんから、ザリガニのこだわりと楽しみ方を伺いました♪そしてリラ・ダーラナが誇る絶品のザリガニコースメニューもご紹介♪
スウェーデン大使館のザリガニパーティーでも腕を振るう遠藤シェフ
ザリガニをリラ・ダーラナで提供し始めたのは30年も前からだとシェフの遠藤さんは語ります。
「当時はまだ日本のレストランでザリガニを提供しているところはほとんどありませんでした。北欧で食べたザリガニ料理を再現して提供したのですが、食べに来た北欧の人々の熱量がとても高いことに気づいたんです。盛り上がり方はイースターやクリスマスに近いんですが、ザリガニは宗教性が特にないので、ひたすら食べて飲むみたいな(笑)。もちろん家族で楽しむ方もいらっしゃいますが、うちでは大人の方が楽しむ姿を多く見ますね」。
ザリガニパーティーは、ただザリガニを食べるだけではなく、装飾品などもしっかり揃えるのがスウェーデン流。夏の時期になるとスーパーマーケットではザリガニパーティーで必要なアイテムがコーナーで販売されます。
ペーパーナプキンはもちろん、帽子、キャンドル、そしてさまざまな装飾アイテム。リラ・ダーラナでこの時期見ることができるものは、わざわざスウェーデンから取り寄せたものばかりだと遠藤さんは胸を張ります。
「北欧の人たちの熱量に圧倒されて、気づいたらこんなにザリガニパーティーを楽しむためのアイテムが揃ってしまいました(笑)。ここまでザリガニに関するアイテムが揃っているレストランは、たぶんウチくらいだと思いますね(笑)」。
装飾にまで力を入れるリラ・ダーラナのザリガニは大使館職員たちも絶賛するほどで、スウェーデン大使館で開催される職員向けのザリガニパーティーは、遠藤さんが調理をすることが通例。
スウェーデンの人たちが楽しみにしているリラ・ダーラナのザリガニだが、楽しみ方は人それぞれ。お店としてもザリガニの食べ方を押しつけることはしませんが、おすすめの食べ方があるそうです。
それがこちらの食べ方。
初めてザリガニを食べる人には、この食べ方を紹介し、あとは好きに楽しんでもらうそうです。
今まで多くの人々がリラ・ダーラナでザリガニを食べてきたが、一番綺麗に殻を剥いて食べたのはスウェーデン出身のタレントLiLiCoさんだと遠藤さんは微笑む。
「本当に綺麗なんですよ。LiLiCoさんが剥いた殻は、綺麗すぎて簡単に元のように組み立てられるんです。でも食べ方は気にせずに、このスウェーデンらしい文化を楽しんで欲しいですね。一番大切なのは一緒に食べる人と楽しい時間を過ごすことたど思います」。
スウェーデンを堪能できる「ザリガニコース2024」
リラ・ダーラナでは、アラカルトでの注文も可能ですが、お得なのはコース料理のネット予約。
ネット予約することでスウェーデン伝統料理「ヤンソンさんの誘惑」もセットに付いてくるのです。
スウェーデン色満載の「ザリガニコース2024」をご紹介します。
おまかせ前菜盛り合わせ
まずはニシンやサーモンなど北欧色豊かな前菜盛り合わせ。
お皿の手前からニシンのマリネ3種。一番手前が酢漬け、左に向かってチリトマトソース、マスタード漬け。
スウェーデンではニシンは本当にさまざまな味付けのマリネが存在します。季節に合わせてリラ・ダーラナでもさまざまなニシンのマリネを食べることができます♪
その隣は豚肉の田舎風パテ、そしてその隣はチーズがのったスウェーデンのソウルフードとも呼ばれるクラッカーのような「クネッケブロード」。
そして隣はノルウェー産のスモークサーモン。中央にはアイスランド産の小エビを使用したサラダ。北欧らしくディルがたっぷり乗っているのも嬉しいポイント。
この写真の量で1人前となります。
ザリガニ
このコースのメイン"ザリガニ"は、遠藤シェフが長年探してたどり着いたという北海道阿寒湖のザリガニ。
"ウチダザリガニ"という品種で、濃厚ミソと上品な白身が特徴です。ロブスターなどと比較すると小さいですが、その分身がぎゅっと締まっているので味が凝縮されています。
オマール海老と味わいが似ていて、しっとりした味を堪能できます。スウェーデンらしくディルをたっぷり入れてゆで上げています。
一度食べると虜になって会話が止まるほどの美味しさです。
この写真の量で2人前となります。
メインは肉か魚をチョイス!
ザリガニ以外にもメインがあります。
お肉か魚か選ぶことができますが、こちらはオランダ仔牛のグリルデミソース添え。
日によって変わりますが、この日の魚はサーモンだったそうです。
希望があればスウェーデンの伝統料理ミートボールに変更することも可能とのことです(予約時に要相談)。
この写真の量で1人前です。
ヤンソンさんの誘惑
ネット予約の特典で付いてくるのがこの「ヤンソンさんの誘惑」。
スウェーデンで昔から愛されているポテトとアンチョビのグラタン料理です。こちらも一口食べると止まらなくなる味わいです♪
この写真の量で2人前となります。
スイーツ
スイーツも日によって変わりますが、この日はベリーの冷製スープバニラアイスクリーム添え。
アイスクリームの甘さとベリーの酸味がほどよくマッチした味わい♪
この写真の量で1人前となります。
自家製パン?
リラ・ダーラナの料理で評判が高いものの一つがこの自家製パン。
毎日店内で焼き上げるパンが、コースだと食べ放題になります♪
6人以上の予約で可愛らしいザリガニパンが付いてくる!
そして6人以上で、かつザリガニコースの予約だとこの可愛らしい"ザリガニパン"がどーんと付いてきます。
このパンも遠藤さんが長年作り続けようやく満足いく味わいになったそうです。インパクトが大きいので写真映えもしそう♪
アルコールはやっぱりアクアヴィット!
多くの人数で楽しむザリガニパーティーであれば、やっぱりアルコールも楽しみたいと言う人もいるかもしれません。
そんな方におすすめなのがアクアヴィット!
アクアヴィットは、主にジャガイモ(大麦を原料と)を原料とする北欧の代表的なスピリッツ。
特にこの「Skåne Akvavit」は、スウェーデンのスコーネ地方で製造されているもので、スウェーデンで最も親しまれているアクアヴィット。
冷たく冷やしたこのアクアヴィットを飲みながら、ザリガニを食べればもう立派なスウェーデン人♪
絶品のザリガニを堪能できるのは9月末まで!
今回ご紹介したリラ・ダーラナの「ザリガニコース2024」は、9月末まで提供予定。
もちろん席のみの予約でアラカルトを楽しみながらザリガニを注文することも可能です。
ただ、あらかじめ予約をしておくとヤンソンさんの誘惑も付いてきたり、人数によっては可愛いザリガニパンまでサービスで付いてくるので、予約が断然おすすめです。
また、ザリガニコースを予約しておくとテーブルにあらかじめザリガニパーティー用の帽子や、ザリガニのキャンドルなども用意され着席するときから気分を上げてくれます♪
今年の夏は、リラ・ダーラナの絶品ザリガニでスウェーデンの夏を存分に体験してみてはいかがですか?
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