旅先でジム!?ヘルシンキで出会う“しあわせ”の習慣──自然×デザイン×市民の声

世界幸福度ランキングで、なんと8年連続1位に輝くフィンランド。

首都ヘルシンキでは、街のあちこちに“ちょっといい気分”になれる工夫があるのをご存じでしょうか?

そのひとつが、誰でも、いつでも、無料で使える「屋外ジム」。

実はこの取り組み、フィンランドらしい“誰もが心地よく暮らせる街づくり”から生まれたアイデアなんです。




街に溶け込む、気軽な“しあわせ習慣”


この屋外ジムは、ヘルシンキ市と、フィンランド発のフィットネスブランド「OmniGym(オムニジム)」の協力で設置されたもの。

なんと年中無休・24時間いつでも利用可能!

現在、ヘルシンキ市内にはすでに50カ所以上のジムがあり、2032年までにはその数が倍増する予定だといいます。

設置されている機器はどれも簡単に操作でき、ウエイトの調整も自由自在。

初心者や年配の方でも安心して使える設計で、年齢や運動レベルに関係なく、誰でも自分のペースで体を動かせるのが魅力です。

たとえば、波音を聞きながら海辺でリフレッシュしたり、緑あふれる公園で朝のストレッチをしたり...。

フィンランドの自然とともに、心も体もととのう時間が、街の日常の中にやさしく溶け込んでいます。

市民がアイデアを出し、街が育つ「Omastadi」プロジェクト


この屋外ジムの実現を後押ししたのが、市民がアイデアを提案できる「Omastadi(オマスタディ)」という仕組み。

住民の声がそのまま街づくりに反映される、フィンランドならではの民主的なプロジェクトです。

実際に、2024年だけでも約880万ユーロ(約14億円)がこのプロジェクトを通じて活用されており、「こんな場所にジムがあったらいいな」という声が、本当にカタチになっています。

そんな仕組み、ちょっと感動しませんか?

「デザインの街」だからできる、心に届く都市づくり

ヘルシンキは、“デザインの力”を都市計画に積極的に取り入れてきた先進都市でもあります。

公園や広場、道ばたのベンチに至るまで、「人の心地よさ」を第一に考えた設計が施されています。

ヘルシンキ市のチーフ・デザイン・オフィサー、ハンナ・ハリスさんはこう語ります。

「プレイスメイキング(場所づくり)とは、地域の個性や人々の声を反映した、人が主役の空間を生むこと。それが街の“しあわせ密度”を高めてくれるんです」。


旅先でふと見かけた、青空の下のジム。

そこには、フィンランド人の「ウェルビーイング」を大切にする文化が詰まっています。

有名な観光スポットを巡るのももちろん楽しいけれど、ちょっと足を止めて、その街に息づく“しあわせの仕掛け”を体感してみる──そんな旅の過ごし方も、きっと素敵な思い出になるはずです。

「ジム」というと、日本では少し敷居が高い印象もありますが、フィンランドでは“みんなのための場所”としてごく自然に街の中に存在しています。

次にヘルシンキを訪れるときは、ぜひ一度、体験してみてはいかが?

👉「OmniGym(オムニジム)」詳細はこちら(設置MAPあり)




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