6月14日(火)から開催されている、2018FIFAワールドカップロシア大会。日本代表の奮闘もあり、日本でも多くの方が注目をしています。今回、北欧諸国でロシアの地を踏んだのは、スウェーデン、デンマーク、アイスランド。
スウェーデンは過去ワールドカップ出場12回目、デンマークは5回目という中で、アイスランドは初めての出場。ワールドカップ史上最も少ない人口35万人の国アイスランドが、ワールドカップのチケットを手に入れたということでも話題になりました。
|人口35万人の国アイスランドの強さ
アイスランドのユニフォームは、青、白、赤で構成されています。青は大西洋、白は氷河と雪原、赤は火山をそれぞれ表現していて、それはアイスランドの国旗でも同様に表現されています。
雄大な自然を誇るアイスランドの首都はレイキャビク。首都に総人口の90%が生活するアイスランドは、愛国心が高く、結束力も強いことでも知られています。
結束力の強さはよくスポーツの場で表れます。アイスランドの国民的スポーツは、サッカーの他にハンドボールで、2008年の北京オリンピック、アイスランド代表は並み居る強豪を倒し続け、2位に輝いた実績を持ちます。
彼らのプレイの質以外で、注目されたのが「チーム全員で喜び合った回数」。得点シーンや、危ないシーンを退けた際に見られるこのシーンが、対戦国合計回数の実に2倍にも昇ったそうです。
つまり、全員でプレーする、全員で喜びを分かち合うというのがアイスランドのスタイルで、今回のワールドカップもそれを体現していました。
|プレーヤだけではない、サポーターも一緒に闘う
アイスランドが今回予選グループに入ったのはDグループ。強豪アルゼンチン、クロアチア、そしてナイジェリアという組み合わせ。
アイスランドのプレースタイルは、華麗なパスワークを展開するというよりも、組織だった戦いをし、堅守そしてカウンターを得意としています。
緒戦のアルゼンチン戦は、まさにその真骨頂と言える戦いぶりで、大方の予想を覆し1-1の引き分けとし、多くのメディアから喝采を受けました。
続くクロアチア戦、ナイジェリア戦でも善戦をしましたが、あと一歩のところで及ばず、アイスランドのワールドカップロシア大会は幕を閉じました。
彼らの戦いぶりと同様に、僕を含めた多くのサッカーファンの心を鷲掴みにしたものがもう一つありました。
それが、「ヴァイキング クラップ」。
サッカーでは、チャントと呼ばれるプレヤーを鼓舞するための、サポーターが発する掛け声があります。日本はもちろん、各国独自のチャントがあるのですが、アイスランドのチャント、ヴァイキング クラップが本当に素晴らしかった。
ヴァイキング クラップには音程はなく、拍手と「woo」という声のみ。ご覧頂いた方が早いと思いますので、まずはこちらを。
こちらの動画には5回、それぞれ違うシーンのヴァイキング クラップが収められていますが、特に4回目のもの(1:58あたりから)が俯瞰で撮影されているので、波を打つような人の手、そして鳴り響く太い声のアンサンブル、つまりヴァイキング クラップの凄みが伝わります。
得点を匂わせるシーンや、苦しいシーンにスタジアムに鳴り響くヴァイキング クラップは選手にとっては強い励ましになり、相手チームには脅威。
僕はテレビ中継で体験をしましたが、魂が震えました。それくらいサポーターとゲームの流れの一体感が素晴らしかった。このチャントでアイスランドのファンになってしまう人が続出した、ということも聞いていましたが、まさに自分もその一員になってしまいました。
アイスランド代表の試合は、この大会ではもう観ることはできませんが、彼らのプレースタイル、そしてサポーターが発するヴァイキング クラップは多くの人を魅了したのは間違いありません。
そして、これからもこのヴァイキング クラップはアイスランドらしさ、アイスランドの魅力を多くの人に伝えていくはずです。
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