先日、フィンランド大使館の木村正裕さんから、フィンランド流のクリスマスの過ごし方を聞きましたが、今回は、年末年始の過ごし方を伺って見ました。
※フィンランド流クリスマスの過ごし方を紹介した記事はこちら
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フィンランドでは、クリスマスツリーは年明けまで飾る!?
ーまず、前回クリスマスの過ごし方を色々伺いましたが、フィンランドは、日本と違い26日に入ると新年を迎える準備に切り替わるということはないんですよね?
そうですね、以前も少しお話ししましたが、冬至から年を越した1月6日までは十二夜という期間がヨーロッパではあり、その1月6日すなわち公現祭(エピファニー)までがクリスマスの期間になります。そのため、そこまではクリスマスツリーを飾るなど、1月6日まではクリスマスの雰囲気がフィンランドにはあります。
ー年末年始は日本だと長期休暇になる方が多いですが、フィンランドはどうなんでしょうか?
フィンランドでは、クリスマス休暇を取る人が多く、年末は普通に仕事という人もたくさんいます。1月1日は休みですが、1月2日からは仕事という人が大半です。ただ、大晦日はやはり仕事を早く切り上げる人も多く、家庭でゆっくり過ごすというのが通常です。
観光でこの時期フィンランドに訪れる方は、ちょっと注意が必要なのが、この大晦日。レストランを含めた様々なお店が早く店を閉めてしまうのです。ただ、ヘルシンキの元老院広場などではイベント毎もここ最近は毎年開催されているので、この時期ならではの体験ができるとも言えます。
元旦の午前0時の花火はフィンランドにとっても特別
ー他にも年末年始に変わった体験はできますか?
元旦の午前0時を迎えるとあちらこちらで花火が上がり、大きな盛り上がりを見せます。
ー花火は世界共通で盛り上がりますよね
そうなんですが、実はフィンランドでは通常は花火を上げることが規制されています。しかし新年を迎えるときは、ヘルシンキなど市の中心部だけでなく、ちょっと離れたエスポーやヴァンターなどの住宅エリアでも花火が見られます。エスポーやヴァンターでは、多くの家庭が午前0時を回ると、それぞれ花火を打ち上げるのです。この花火は格別で、住宅街と言っても森が多く残っているエリアなので、森の上に多くの花火が上がるんです。しかも至る所から。日本でも様々な打ち上げ花火を見てきましたが、このエスポーやヴァンターで見た元旦の花火の光景は、幻想的でとても印象に残っています。
ーそれは、日本ではなかなか見れない景色ですね
この新年の花火は、フィンランドの人々も特別だと思っているようです。アラビア社はムーミンのマグカップを製作していますが、2000年のミレニアムコレクションとして発売したムーミンマグカップの絵柄は、花火で新年を祝っているムーミン達の絵柄でした。この時期にフィンランドへ訪れる機会があれば是非ご覧頂きたい景色の1つです。ただ、やはり観光地となるとヘルシンキ滞在の方かたが多いかと思いますので、ヘルシンキで新年を迎える際にオススメなのがアッラスです。
ーアッラスといえば、サウナの脇に観覧車が併設されているところですよね?
そうです。あそこは、屋外に温水のプールと、海に入れる箇所があり、外からもその光景が見えることでも有名です。毎年大晦日から元旦にかけて観覧車などは営業をするので、観覧車から新年の花火を見ることは特別な体験になるはずです。
※2019年12月31日朝8時~2020年1月1日1時まで営業予定。(ご利用の場合は直接アッラスに事前にご確認ください)
フィンランド流おみくじは、はんだを使う!?
ー日本では、元旦に初詣に行き、おみくじを引く人が多いですが、フィンランドではどうなのでしょうか?
初詣という風習は、クリスマスの夜にお墓に行くという話が近いのでしょうが、おみくじはないですね。ただ、少量のはんだを溶かして水に入れる風習はあります。
ーはんだって、はんだごてなどでものを作る際に使う金属ですか?
そうです、そのはんだです。はんだを溶かして、バケツに張った水に落として、その時にできた形が何に見えるかで吉兆を占う風習です。例えばドラゴンに見えるから、今年は運気がいいのではないかとか、丸くできたら今年は安定するんじゃないかとか、まあお酒を飲んでいるので、みんな自分の良いように解釈する感じになります(笑)。
ーありがとうございます!クリスマス、そして年末年始の過ごし方を聞いて、フィンランドに愛着がさらに湧きました!
フィンランドは、どの時期に行っても楽しめる部分があるので、是非いろんな季節に訪れて見てください。
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