フランスのアヌシーで毎年開催される「アヌシー国際アニメーション映画祭」。
1960年から開催され60年の歴史があり、過去には宮崎駿監督の『紅の豚』がグランプリ、細田守監督の『時をかける少女』が特別賞、片渕須直監督の『この世界の片隅で』が特別賞を受賞しました。
この映画祭は、様々な部門がありますが、2019年に新設された"実験性・革新性"のある長編作品を対象とする「コントルシャン賞」で初代グランプリを受賞し話題となったのが『Away』。
『Away』は、新進気鋭のラトビア人クリエイター"ギンツ・ジルバロディス"が、脚本、監督、編集、音楽、全てを3年半の期間をかけて創り上げた驚愕の作品。
12月11日(金)から、新宿武蔵野館他全国ロードショーとなります!
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story
飛行機事故で、たった一人生きのびた。
少年は森で地図を見つけ、オートバイで島を駆け抜ける。
黒い影から逃れて、小鳥とともに。
『Away』のみどころ
セリフが無いからこそ光る映像美、そしてカメラワーク
『Away』には、全編を通してセリフがありません。それゆえに映像美に没頭できるのが本作品の特徴の1つ。
1人のクリエイターが創ったとは思えないほどの、細かく描かれた風景は惚れ惚れするほどの出来栄えです。
ウユニ湖を想像させるような透明感が際立つ湖、緑あふれる楽園のような場所。描かれる場所1つ1つに魅力的なところがありますが、注目したいのはカメラワーク。
特に主人公がバイクで疾走するシーンでは、遠景からズームするような流れるようなカメラワークで見ていて本当に気持ちがいい。
ゲームのような感覚
飛行機事故でたった1人になった主人公は、ストーリーが進むにつれて様々なアイテムを得ます。
地図、望遠鏡、そしてバイク。それを得ることによって、前に進むことになるのですが、これはアドベンチャーゲームなどのアプローチにとても似ています。
ギンツ・ジルバロディス監督は、本作品を創っていく過程において名作と言われる映画はもちろん、傑作ゲームの影響も受けているそうです。
迫り来る巨大な黒いもの
全編を通じて、主人公の次に登場シーンが多いのは"謎の巨大な黒いモノ"。
時には大きく、時には小さくなりますが、ひたひたと主人公を追い続ける存在。主人公は、この黒い物体から逃れるように目的地へ進んでいきます。
この黒い物体が最後どのようになるか、ここでは語れませんが、ご覧になる方それぞれこの"黒い物体"の捉え方が変わる気がします。
登場する動物たちが可愛い!
ちょっと本筋からは外れてしまうかもしれませんが『Away』には、様々な動物が登場します。
猫、亀、像、鹿、小鳥などなど。その動物たちが、可愛らしい!動物好きな方にも『Away』はオススメ♪
このように『Away』には様々な要素が含まれています。可愛い要素、哲学的な要素、ゲーム感覚の要素。この様々な要素盛り込んで、1人のクリエーターが創り上げたというのが未だに信じられません。
セリフが無いということで、映像、音楽、キャラクターの細かい動き、つまり作品の世界観にどっぷりと浸れるのが、個人的には本当に心地良かった。
是非大きいスクリーンで81分間の心地よい世界観に浸ってみてください♪
『Away』予告編
ギンツ・ジルバロディス監督プロフィール
94年ラトビア生まれ。幼少期より、古い映画やアニメーションに触れ、制作への興味関心をもつ。8歳の頃にはアニメーションの前身となるような制作を始め、16歳にはショートアニメ「Rush」を作り上げた。その後も制作意欲は衰えを知らず、手描きアニメーション、3Dアニメーション、実写など様々な手法で7本の作品を生み出す。本作『Away』が初の長編アニメーションとなり、資金集めから、監督、編集、音楽まで、たった一人で全てを作り上げ、世界中のアニメーション映画祭で話題をさらった。今、世界で最も注目されるクリエイターであり、アニメーターの一人。日本のアニメーションへも深い造詣をもち、プライベートでも数度の来日経験を持つ。
スタッフクレジット
監督・制作・編集・音楽: ギンツ・ジルバロディス
2019年/ラトビア/カラー/原題:Away/81分/5.1ch ※本作にはセリフがありません
配給:キングレコード/配給協力:エスピーオー
「『Away』公式サイトはこちら」
「『Away』公式ツイッターはこちら」
©️2019 DREAM WELL STUDIO. All Rights Reserved.
12月11日(金)新宿武蔵野館ほか全国順次公開
【近畿】テアトル梅田 2021年1月公開/出町座 近日公開
【中部】名古屋シネマテーク 近日公開
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