ノルウェーは編み物をする方がとても多いニット大国としても知られています。
特に"セルブーミトン"は、ノルウェーで国民的に知られている2色の糸を使った編み込みミトンで、ノルウェーの中部にあるセルブーというエリア伝統的に作られていました。
1930年代後半には、9万ペアものミトンが生産されたという記録も残っていて、ヨーロッパ各国への輸出も盛んでノルウェーの外貨獲得の一助ともなっていたのです。
その発展の歴史が失われぬようオリジナル柄をできるだけ多く収録することを目的に、著者のアンネ・ボーデュゴールが綿密な聞き取り調査を行い、500を超えるモチーフ(柄)の収録を実現したメモリーブックが今回紹介する「ノルウェーの伝統ニット セルブーミトン図案集 500を超えるモチーフと35のクラシックパターン」!
編み物好きな方、そして北欧の文化が好きな方には是非手に取っていただきい書籍です。
歴史的観点、実用的観点どちらから見ても共に素晴らしい書籍!
ミトンの写真と図案でセルブー柄を詳細解説
スターやローズといったセルブーミトンの代表的なモチーフに加え、手の平側に使う幾何学模様、カフや親指のマチ、ミトンの両サイドに使う連続柄も多数収録し、実物のミトンの写真と図案で詳しく解説されています。
伝統ミトンのさまざまなテクニックをはじめ、大量のモチーフを惜しげもなく紹介しているのは圧巻の一言!
実際に編める35の編み方図案つき!
セルブーミトンの素晴らしい編み手たちのクラシックパターン全35作品を編み図とともに掲載!
歴史を感じる古いミトンの再現作品から比較的編みやすい作品までを、ミトンが作られた背景や編み手にまつわるストーリーなどとともに紹介されています♪
日本語版では、原書版(『SELBUVOTTER』2016年・ノルウェー 刊)のシンプルな編み図に、編み目記号の説明や柄が挿入される箇所の補足を加えられています。
巻末にはオリジナルミトンが作れる子供用チャート、女性用チャート、男性用チャートがも付属♪
セルブーミトンの歴史、編み手たちのストーリーなど、読み物としての魅力も!
編み物の実用的な専門書であるとともに、セルブーミトンの歴史や歴代の編み手たちの人生ドラマまで垣間見られる読み物としても存分に楽しめます。
「ノルウェーの伝統ニット セルブーミトン図案集 500を超えるモチーフと35のクラシックパターン」は、総数296ページの読み応え十分の書籍。
編み物好きな方はもちろん、ノルウェーの伝統的な文化にもしっかりと触れられているので、文化に興味がある方にもおすすめできる作品です♪
「12月8日発売「ノルウェーの伝統ニット セルブーミトン図案集 500を超えるモチーフと35のクラシックパターン」詳細はこちら」
目次
まえがき/はじめに/謝辞/セルブーニットの歴史/セルブーミトンの特徴と編み方/カフ(手首周り)/手の甲(前面)/手の平/サイドライン/親指/ミトンの先端/5本指手袋の指/ニットのテクニックと標準化/糸とウール/セルブーニットに使われるモチーフ(柄)/主要なモチーフ(柄)/パネル/サイドライン/手の平側に編むモチーフ/素晴らしい編み手たちによるミトンの図案/ベビー用ミトン/洗礼式ミトン/5本指手袋/男性用ミトン/女性用ミトン/出典/作品リスト/チャート:子供用ミトン/チャート:女性用ミトン/チャート:男性用ミトン
著者プロフィール
著者:アンネ・ボーデュゴール
1966年生まれ。ノルウェーのベルゲンにある州立芸術工芸デザイン大学の織物研究所で学び、アーティスト/手芸家として活動。個展を数回開催し、ノルウェー国内外で数多くのグループ展に参加。作品は、ノルウェー美術産業博物館、文化評議会、王立病院、公共建築物芸術基金など、複数の機関にも購入されている。セルブーとトロンハイムで育ち、現在はクラーブ在住。
監修・翻訳:佐藤公美(さとう・くみ)
編み物にまつわる翻訳のほか、札幌を中心に編み物作品の制作、イベント出展、ワークショップ開催等を行う。手芸が苦手だった自らの体験をもとに、初めての方でも楽しく編み物ができる教室を時々開催。現在は医療系専門学校で英語の非常勤講師も務める。翻訳書に『アイスランドウールで編むロピーセーターとモダンニット』、『棒針の作り目と止め211種類のバリエーション』、『一年中楽しめる透かし編みの模様82』『ガンジーセーター』(すべてグラフィック社)がある。
書籍情報
書名:ノルウェーの伝統ニット セルブーミトン図案集 500を超えるモチーフと35のクラシックパターン
著者:アンネ・ボーデュゴール
監修・翻訳:佐藤公美
発売日:2023年12月
仕様:A4変形 並製 総296頁
定価:3,850円(10%税込)
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