フィンランドを代表するブランドの1つ「マリメッコ」。マリメッコは1951年に誕生して以降、数々の優秀なデザイナーが生み出したデザインにより、現代でもトップブランドとして輝き続けています。70年弱に渡る歴史の中で、日本人テキスタイルデザイナーそして陶芸家の"石本藤雄"さんは、実に400点以上のデザインをマリメッコに提供してきました。石本さんの描くデザインは"自然"をモチーフにしたものが多く、それは彼が創る陶芸作品でも表現されています。現在石本藤雄さんの展覧会が、東京表参道のスパイラルで開催中です。
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|石本藤雄展《BLOOMING》
スパイラルでの、石本さんの個展は2010年から始まり、これまで多くの来場者で賑わいを見せました。今回の展覧会名は"石本藤雄展《BLOOMING》"。まさに春を感じる花のレリーフを中心に、石本さんならではの作品を見ることができます。特に壁面に飾られた6つの"花のレリーフ"は淡い色使い、そして花が咲き誇る力強さを感じます。
|故郷への愛を感じる作品も
石本さんの創作ベースには、幼い頃過ごした愛媛砥部町の情景があるそうです。この「Suiden(水田)」は、1970年代に石本さんが手がけたスケッチをシルクスクリーンでプリントした作品。愛媛の豊かな自然で育まれた周桑(SHU-SOU)手すき和紙を用い、パネルにされています。その下には、石本さんが監修した可愛らしい小作品"蜜柑"も並びます。石本さんが、テキスタイルデザイナーでもあり、陶芸家でもあることは先ほど紹介しましたが、今回展示されている陶芸作品は、フィンランドの老舗陶器ブランド「アラビア」が所有する「イッタラ&アラビア デザインセンター」内にある自身のアトリエで作られたものです。
※イッタラ&アラビア デザインセンターを訪れた記事はこちら
|石本藤雄がプロデュースするギャラリー&茶房「MUSTAKIVI(ムスタキビ)」×老舗和菓子屋
こちらは、愛媛県松山市にある石本さんがプロデュースするギャラリー&茶房「MUSTAKIVI(ムスタキビ)」と、松山市で150年営業を続ける老舗和菓子屋「中野本舗」がコラボレーションした羊羹。このパッケージを石本さんがデザインしています。羊羹の味から着想を広げて創り上げたそうです。この上品な琥珀色の羊羹の味は"愛媛みかん"。
|関連グッズも種類が豊富!
そのほかの関連グッズも様々用意されています。今までのスパイラルで開催された大規模展覧会のパンフレット、ブローチ、マグカップ、トートバッグ、付箋なども並びます。スタッフに聞いたところグッズ関連だと、石本さんの作品「オオイヌノフグリ」と「冬瓜」のモチーフをあしらった「一筆箋」の人気が高いそうです。
【カキモリと創り上げた石本藤雄の色】
グッズ関連で特に面白かったのがこのインク。蔵前にある「カキモリ」はインクをオーダーメイドで作ることができる"インクスタンド"を運営して注目を浴びています。2019年のスパイラルで開催された「石本藤雄展 -マリメッコの花から陶の実へ-」を記念して作られたのが、この「みかん」と「朝のあさがお」の2色。実際に石本さんがこの2色を創っていく様子が下記のカキモリのサイトでご覧いただけます。
|スパイラル初の試みオンラインギャラリー&抽選販売
石本さんの展覧会に限らず、展示される作品はスパイラルに行って購入する手段しかありませんでしたが、今回の「石本藤雄展《BLOOMING》」に関しては、一部をオンラインギャラリーで見ることが可能です。そして今回のメイン作品である6種の"花のレリーフ"、大皿、陶版に関してはオンラインで抽選販売に申し込むことも可能です。
※本イベントは終了しました
|石本藤雄プロフィール
1941年愛媛県砥部町出身、フィンランド・ヘルシンキ在住。1970年にフィンランドに移り、1974年から同国を代表するライフスタイルブランド「マリメッコ」で32年に渡りテキスタイルデザイナーを務める。現在はフィンランドの老舗陶器メーカー「アラビア」のアート部門の一員として陶芸制作に取り組む。カイ・フランク賞、フィンランド獅子勲章プロ・フィンランディア・メダル、日本では旭日小綬章など多数。
|アクセス
【石本藤雄展《BLOOMING》】
期間:2020年3月16日(月)〜4月5日(日)
会場:MINA-TO(スパイラル1F)
開場時間:11:00〜20:00
問合せ:03-3498-4015(MINA-TO直通)
住所:〒107-0062 東京都港区南青山5-6-23
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