大使館に建設された「メッツァ・パビリオン」!製作秘話を聞いてきた!【前編】

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フィンランドでは、ヘルシンキ中央図書館(OODI)や、カンピ礼拝堂など、木材を最大限に活用した建築物に目を奪われます。

以前LifTeでご紹介した、駐日フィンランド大使館の敷地内に建設予定の「メッツア・パビリオン」は、フィンランドの木材を最大限に活用する建設物ということだけではなく、フィンランドの魅力が詰まった場所として大きな話題となっています。

建設が進み、間も無くオープンというタイミングで、他のメディアに先駆け「LifTe 独占」で「メッツァ・パビリオン」の全貌と、建築秘話を駐日フィンランド大使館商務部のノーラ・シロラさんと、木村正裕さんにお話を伺いました!

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そもそも「メッツァ・パビリオン」とは!?

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フィンランドの豊かな森林資源を活用したプロジェクトで、なんとフィンランド大使館の敷地内に巨大な木造建設物を建設し、東京オリンピック期間中は、プレスセンターの役割を持ち、それ以外の期間には、ビジネス交流の場、フィンランドブランドのPRとしての活用が計画中!

※「メッツァ・パビリオン」を以前紹介した記事はこちら

フィンランドで作り、日本で組み立てる!!特徴的な建築方法!

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ーこの「メッツァ・パビリオン」は、とても特徴的な建築方法と聞きました

木村正裕さん(以下敬称略):このパビリオンは、LVLという特殊な合板が使われています。フィンランドで、このLVLを使ってユニットを組み立てます。それを船で運び、日本で組み立てました。

このLVLは、軽いけど強い材料で、大きなパーツができるのが特徴です。合板なので、どんどん組み立てて10メートルや20メートルなどの大きなものも継ぎ目がなく作ることができるのです。

ーつまり大きいプレハブみたいなものをフィンランドで作って、それを日本に持ってきて組み立てるということですか?

ノーラ):その通りです、日本にユニットが運ばれてしまえば、あとは基礎工事以外は組み立てるだけです。
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ーそれ以外にもフィンランドから調達したものはどんなものがあるでしょうか?

ノーラ):細かいところでいうと、パビリオンで使用される家具や食器、そして、エントランスに敷かれる石もフィンランドから取り寄せています。

ー石も!?

ノーラ):はい(笑)。そして、ユニットを組み立てる大工さんも、フィンランドから来てもらって組み立ててもらいました。

フィンランドの徹底した森林管理の元、使用されている木材とは!?

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ー本当にフィンランド尽くしですね!今回のプロジェクトで使用されている材木も環境に配慮されていると聞きましたが、どういうことでしょうか?

木村):まず、今回の建設には「トウヒ」が使われています。

ー「トウヒ」?あまり日本では聞かない名前のようですが

木村):日本だと北海道や、本州中部の寒冷地帯に生息する樹木です。フィンランドは「白樺」「アカマツ」そして、この「トウヒ」で全国に生息している樹木の99%を占めると言われています。

そして、どの「トウヒ」がどこの森で、どれだけ伐採されたかがわかるようになっています。

ーどういうことでしょうか?

木村):フィンランドでは、昔から"単木管理"と言って、全国土の森に、どの木が生えていて、どれくらいの直径で、どれくらいの大きさなのかというのが管理されています。

昔は学生などがアルバイトとして森に行って、1本1本木を調べて、マッピングする作業をしていましたが、現在は飛行機で特殊なレーザーを当てて、1本1本調べて管理しています。
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ーつまり、今回のパビリオンで使用している材木がどこの森で伐採されたかも全部分るんですか?

木村):その通りです。この徹底ぶりは、フィンランドが「森の国」とも呼ばれる所以かもしれません。

ノーラ):そして、フィンランドでは「伐採した以上の本数を植林しなければならない」という法律があります。今回のプロジェクトでは「1本伐採すると、4本新しく植林する」という形で運営しています。

「メッツァ・パビリオン」はサスティナブルを体現した建物!?

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木村):あと、今回の建設中に出た木屑も全て再利用しているので、廃棄物0というのも特徴の一つですし、元々車庫として利用していた場所を、建物の基礎部分として活用しながら、展示スペースにするというのも特徴ですね。

ーなるほど、このパビリオンが、サスティナブルを体現していると言っても過言ではないですね!

ノーラ):原料の木、加工、そして建設後も利用できるという点で、とてもサスティナブルな建築物だと自負しています。

ーその他にフィンランドらしい工夫点はありますか?

ノーラ):フィンランドはNokiaの本社があるように、高い通信技術を誇ります。今回のパビリオン室内では、5Gの環境を整える予定なので、様々な取り組みができると考えています。

木村):他には、フレキシブルな室内構造も特徴的です。家具の配置を変えることによって、大規模な催し物から、個別の商談ブースなどの展開も可能です。これは、日本の古来屏風や襖を利用して屋内に変化をつけるという感覚に似ています。

様々な要素が盛り込まれた「メッツァ・パビリオン」という一大プロジェクト。日本とフィンランド2ヶ国間の大きいプロジェクトがストップしてしまう可能性がある問題も発生したようです。

続きは後編で!

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