2024年冬の北欧取材10日目・後編。
午後は、タンペレの象徴ともいえる赤レンガのフィンレイソン地区からスタート。
歴史ある建物を活かしたカフェやアウトレットをめぐりながら、街の“今”と“昔”を感じるひとときを過ごしました。
夕方にはVR(フィンランド国鉄)の列車でヘルシンキへ戻り、中央駅すぐのバーで旅の余韻にひたる一杯を。
夜は老舗レストラン「KUUKUU」で伝統料理に舌鼓を打ち、
“暮らすように泊まる”アパートメントホテルで心も体もゆるむ、そんな静かな一日の締めくくりとなりました。
👉【2024 北欧旅日記 10日目】タンペレ→ヘルシンキ〈前編〉はこちら
フィンレイソン地区でカフェごはんを楽しめる「Pala Café(パラ・カフェ)」 -MAP①
まず訪れたのは、フィンランド・タンペレの街を象徴する赤レンガの建物、フィンレイソン地区。
かつては繊維メーカー「Finlayson(フィンレイソン)」の工場として知られていたこの場所は、現在では再開発が進み、レストランやショップ、ミュージアムなどが入る文化・商業複合エリアとして生まれ変わっています。
その歴史を感じさせる重厚な外観はそのままに、内部には地元の人々や観光客で賑わうスポットが点在。タンペレの過去と現在が交差する、そんな特別な空間です。
赤レンガの重厚な建物の中にあるとは思えない、明るくあたたかな雰囲気が魅力のカフェが「パラ・カフェ」。
店内にはカラフルな椅子や木製家具が並び、本棚やグリーンも配された空間は、まるで“誰かのリビングルーム”のような心地よさ。
ちょっとした読書や休憩、そしてゆっくりランチにもぴったりで、地元の人たちにも親しまれています。
2階にも明るく開放的な席があり、ゆったりとした時間が流れるのも「パラ・カフェ」の魅力のひとつ。
この日は、クロワッサンサンドとフィンランド生まれのロングドリンク「Original Long Drink」をチョイス。
ふんわり軽やかなクロワッサンに、フレッシュなモッツァレラチーズと野菜がたっぷり。サンドイッチやキッシュなど、軽食メニューも充実していて、ランチや軽めのディナーにもぴったりです。
おみやげ探しにぴったり!フィンレイソンのアウトレット -MAP②
フィンレイソン地区を訪れたら、ぜひ立ち寄りたいのがフィンレイソンのアウトレットストア。
店内には、ブランドを代表する「エレファンティ」柄のタオルや寝具をはじめ、ポーチやエプロン、キッチン小物など暮らしを彩るアイテムがずらりと並びます。
人気のデザインがアウトレット価格で手に入るのも魅力!おみやげにも、自分用にも思わず手が伸びてしまう品ぞろえです。
タンペレからヘルシンキへ。到着後はカルフのバーで一杯 -MAP③
タンペレでの取材を終え、再びVR(フィンランド国鉄)の列車でヘルシンキに戻ります。
フィンランドの長距離列車では、時折ムーミンや動物キャラクターのラッピング車両に出会えるのも楽しみのひとつ。
今回はチェコ生まれの人気キャラクター「クルテク(もぐらのクルテク)」が描かれた車両に遭遇!
パラソルを手に駆け出す姿がなんともキュートでした。
約2時間弱電車に揺られ、ヘルシンキ中央駅に到着後立ち寄ったのは、駅構内、ホームのすぐ横に佇む「Minuuttibaari(ミヌッティバーリ)」。
このバーを手がけているのは、ビールブランド「Karhu(カルフ)」で知られるフィンランド最古の醸造所「Sinebrychoff(シネルブリコフ)」社。
「分単位でも立ち寄れる」という名前の通り、電車の出発前にふらりと立ち寄れる気軽さと、しっかりこだわりのあるビールラインナップが魅力です。
この日は、Sinebrychoff社の代表的ブランド「Karhu(カルフ)」のラガーをチョイス。
グラスに描かれた熊の顔が、ビールの色と泡の白さでくっきりと浮かび上がり、ちょっとした遊び心も楽しい一杯です。
ガラス越しには、行き交う列車とにぎやかなホームの風景。旅の余韻にひたりながら飲むビールは格別でした。
地元で長年愛される老舗ビストロ「KUUKUU(クークー)」 -MAP④
この日の晩御飯でチョイスしたのは、ヘルシンキ中心部、落ち着いたエリアに佇むレストラン「クークー」。
1980年代に創業し、地元の人々から長く愛される老舗ビストロです。
北欧らしい温もりあるインテリアと、肩肘張らずに楽しめる上質な料理が人気の理由。
フィンランドの伝統料理にモダンなアレンジを加えたメニューが揃い、旅行者にも評判の一軒です。
店内に入ると広がるのは、木のぬくもりとモダンなデザインが心地よく調和した空間。
テーブル席の壁にはアート作品が飾られ、ちょっと特別なディナーにもぴったりな落ち着いた雰囲気が漂います。
窓際には、暖炉風のヒーターが置かれたラウンジ風のスペースもあり、北欧らしい「静かなくつろぎ」を感じられる空間づくりが魅力的。
食事の前後にゆっくり過ごしたくなる、そんなやさしい空気が流れています。
こちらはフィンランドの定番サーモンスープ。
クリーミーでまろやかなスープには、しっとり火入れされたサーモンとホクホクのじゃがいもがたっぷり入っていて、一口ごとにやさしい旨みが広がります。
ほんのり香るディルとオイルのアクセントが絶妙で、素朴なのに奥深い、北欧の“家庭の味”を上品に仕上げた一皿です。
寒い季節には特に沁みる、あたたかさを感じる料理でした。
もうひとつの人気メニューがこちらの自家製ミートボール。
見た目以上にずっしりとした食べ応えで、肉の旨みがギュッと詰まったジューシーな味わいが印象的。
なめらかなマッシュポテトと濃厚なクリームソースが絶妙に絡み、リンゴンベリーの酸味が味をキュッと引き締めてくれます。
ヘルシンキで本格的なミートボールを味わうなら、まずこの一皿と言いたくなるほどの完成度でした。
KuuKuuで感動的だったのは、料理の前に運ばれてくるのが、自家製パンと塩バターのセット。
外は香ばしくカリッと焼き上げられ、中はもっちりとした食感で、素朴ながらも丁寧に作られているのが伝わる味わいです。
そして何より印象的だったのが添えられたバター。
ほんのり塩気があって、まろやかなコクが広がる味わいで、実際に「このバターがいちばん美味しかった!」という声もあるほど。
メイン料理に寄り添う、控えめながら忘れられない名脇役でした。
“暮らすように泊まる” ヘルシンキのアパートメントステイ -MAP⑤
この日の宿泊先は、ヘルシンキ中心部・トーロー地区にあるアパートメントホテル「Helsinki Apartments(ヘルシンキ・アパートメンツ)」。
観光にも便利なロケーションながら、まるで現地に“暮らすように泊まれる”のが魅力の宿です。
部屋にはIHコンロや食洗機も備えたキッチンが完備され、自炊やテイクアウトもストレスフリー。
広々としたダイニングテーブルもあるので、のんびり朝食や夜のワインタイムを楽しむのにもぴったり。
そして何よりうれしいのが、プライベートサウナが部屋についていること!
木の香りに包まれながらじっくり温まり、旅の疲れをしっかり癒すことができました。
👉【2024 北欧旅日記 11日目】ヘルシンキ<前編>へ続く
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