駐日フィンランド大使に聞いた 本場サウナの楽しみ方

フィンランドとサウナは切り離せないという話は以前もご紹介しましたが、今回は駐日フィンランド大使館のペッカ・オルパナ駐日フィンランド大使と、広報参事官のマルクス・コッコさんにサウナ愛を語ってもらいました。



|駐日フィンランド大使がサウナに入りたくなる時

LifTe 北欧の暮らし サウナ フィンランド大使館 ペッカ・オルパナ駐日フィンランド大使 フィンたん
ー昨今の日本のメディアだと、サウナと水風呂がセットという紹介が多いですが、フィンランドではどうなんでしょうか?

フィンランドにある大体のサウナには水風呂は設置されてなく、大抵シャワーが設置されています。ヘルシンキのサウナであれば、サウナに入り、火照った体を冷水シャワーで冷やすか、外気浴で冷ますパターンが多いのです。

郊外のサウナになると、大半が湖や海辺の近くにあって、サウナに入ったら湖や海辺に飛び込み泳ぎます。いわゆるナチュラルバスですね(笑)。

ー大使は、シャワーや外気浴のサウナと、湖や海に飛び込むサウナはどちらがお好きですか?

私は、やっぱり湖畔のサウナが一番楽しめますね。

ー大使がサウナに入りたい瞬間はどんな時なのでしょうか

2つあって、1つ目は冬です。自然の中で一日中スキーをする時があるのですが、その後に入るサウナは格別です。スキーを長時間すると全身の筋肉を使います。サウナは疲れた筋肉もほぐしてくれるのです。
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もう1つは、やっぱり夏の夕方から夜にかけて。両親の田舎のサマーコテージに行って、夕食前にサウナに入り、その後湖に入ったり、ビールを飲む。まさに自然と一体になったような感覚になり、とても最高な時間を過ごせます。

ー大使がサウナに入る時、どのくらいの時間をすごすのでしょうか?

サウナに入る時は、時間を測ることはしたことがないので、実際にどれくらいの時間を過ごしているかはわかりませんが、シチュエーションでサウナに入る時間は変わって来ます。あくまで私の場合ですが、長い時期はいるのは夏の時期でしょうか。サウナに入った後、湖に入るのを3回くらい繰り返すので、それでも1時間くらいだと思います。

ーフィンランドのサウナの特徴は他にもありますか?
LifTe 北欧の暮らし サウナ フィンランド大使館 ペッカ・オルパナ駐日フィンランド大使
私にとって、スチームが出てこないサウナは、サウナとは言えないのです。私は70度くらいの低めのサウナが好きで、そこにロウリュウをして、一瞬熱が上がる瞬間、あの瞬間がたまらなく好きなのです。日本でも、嬉しいことにフィンランド式サウナが体験できる施設が増えてきていると聞いています。日本の皆さんには、まずそこでフィンランド式サウナを経験して頂き、是非本場フィンランドのサウナを体験しにいらっしゃってください。

ーオルパナ大使、本日はありがとうございました!

続いては、フィンランド大使館 広報参事官のマルクス・コッコさんにサウナに関するお話を聞きました。

|駐日フィンランド大使館 広報参事官が語るサウナの新しいトレンド


ーコッコさんがサウナをお好きなのはお聞きしていますが、最初のサウナの想い出はどこですか?

とても難しい質問ですねぇ(笑い)。多分、僕がとても小さいときの集合住宅の共有サウナだと思います。母がフィンランドの北部出身で、母の実家に行った際、そこに設置されたサウナに入った記憶もあります。ちなみに僕の父は、サウナの中で生まれたんですよ(笑)。

ーサウナの中で生まれたんですか!?

そうです。昔は、サウナの中で出産することは、何も特別なことじゃなかったのです。
LifTe 北欧の暮らし サウナ フィンランド大使館 マルクス・コッコ広報参事官
ー本当にフィンランドのサウナは生活に密着している感じがしますね。先ほど大使にも伺ったのですが、コッコさんがサウナに入りたい瞬間はどんな時でしょうか?

やはり、リラックスしたいときに入りたくなります。サウナは、忙しい合間を縫って、例えば30分だけ入るものでは無いと思っているので、僕にとっては週末にゆっくり入るものだと思っています。

ーサウナに入る時間帯は、夕方や夜が多いですか?

たまに朝に入ることもあります。フィンランドでは、クリスマスサウナという言葉があって、クリスマスイブの朝にサウナに入る人も多くいますよ。

ークリスマスサウナという言葉は知りませんでした

サウナに入ると気持ちがリラックスして落ち着くので、心が穏やかになります。その状態でクリスマスを迎えるというのは、フィンランドらしい風習だと思います。

朝以外だと、通常は夕方から夜にかけてが多いですが、休日だと昼間に入ることもあります。サウナに入って、湖で泳ぎ、友達と喋って、またサウナに入り、サウナから出るとビールを飲むなど様々な時間の過ごし方ができるのがサウナのいいところだと思います。
LifTe 北欧の暮らし フィンランド サウナ
ー友人とサウナに行く際は、あらかじめ約束して行くものですか、それとも当日のノリで行くようなものですか?

基本的には、忙しくしている友人が多いので、あらかじめ計画を立ててサウナに行くことが多いいですね。みんなで行ける公衆サウナとか、貸切ができるサウナを調べて予約して行きます。僕にとって友人たちと行くサウナは、バーで会うとか、レストランや友人の家で会うシチュエーションの次の段階、つまり、より親密な関係になれる場所だと思っています。
LifTe 北欧の暮らし サウナ フィンランド大使館 マルクス・コッコ広報参事官
ーヘルシンキでは、サウナデイというイベントが開催されたり、新しいサウナがオープンしたり、新しいサウナブームが来ているイメージがありますが、いかがですか?

あなたが言う通り、サウナのブームはまた来ている感じを受けます。ブームというか、新しいトレンドになっている気がします。10年前から20年前は、公衆サウナよりも、自分の家やアパートなどのプライベートなサウナを楽しみたいという流れがありましたが、ここ最近は社交の場としてサウナが注目されて来ています。

ーコッコさんは、日本の人々にどのようにサウナを楽しんで貰いたいと思っていますか?

世界各国にフィンランド式サウナはあって、場所によっては細かいルールが書いてある場所も見たことがあります。ただ、僕がお勧めしたいのは、ルールに縛られないこと。自分が気持ちいと思えないと意味がありません。サウナはリラックスして入り、心を穏やかにさせてくれる場所です。少しずつ体験しながら、自分なりのルールを作って行くことが良いのでは無いでしょうか。

ーコッコさん、本日はサウナ愛を語って頂きありがとうございました!

|2人がお勧めしたサウナはここだ!

LifTe 北欧の暮らし フィンランド ヘルシンキ Löyly ロウリュ サウナ
今回お2人に、ヘルシンキお勧めのサウナをお聞きしたところ、偶然にも同じサウナが出ました。そこは、数年前ヘルシンキにオープンした「Löyly(ロウリュ)」。斬新な外観、フィンランド式スモークサウナ、バルト海に面しているためサウナに入った後、海に飛び込める、そして上質な料理を堪能できるレストランも併設されている事もあり、オープン当初からヘルシンキの新しい観光スポットにもなっているサウナです。

※オルパナ大使、コッコ広報参事官がおすすめしたヘルシンキのサウナ「Löyly(ロウリュ)」を紹介した記事はこちら

|フィンランド大使館には2つのサウナがある!

フィンランド大使館には、2つのサウナがあります。大使や、お客様をもてなす為に使用されるサウナ。そして、大使館職員が使用する職員専用のサウナ。

2Fにあるサウナは本気度が違う!

LifTe 北欧の暮らし フィンランド大使館 サウナ 大使専用サウナ
2Fにあるサウナは、大使が使用したり、ビジネスミーティングで使用されるサウナ。驚きなのが、ただサウナが設置されているだけでは無いという事。サウナに付随するシャワーはもちろん、サウナに入った後外気浴ができるようなバルコニー、そしてフィンランドブランドで調度されたくつろげる空間もしっかり設えてあります。サウナに入るということは、ただサウナに入るだけじゃなく、入った後外でくつろぎ、話をし、時間を共有するというフィンランドスタイルのサウナを体験できる場となっています。

1Fは職員専用サウナ

LifTe 北欧の暮らし フィンランド大使館 職員専用サウナ
そして1Fにあるのは、職員専用のサウナ。2Fと比較するとシンプルな設えですが、必要最低限のものはしっかりと備え付けられています。ここも清潔感を感じるので、心地よい時間を過ごせるはずです。

|サウナをより楽しめるアイテム

LifTe 北欧の暮らし HUKKA DESIGN カレリアンソープストーン 天然石 マッサージ トントゥ
サウナをより楽しめるアイテムは様々ありますが、LifTe編集部のオススメはこちら。フィンランド大使館のサウナ内のロウリュをする石にちょこんと置かれた可愛いアイテム。これは、フィンランドブランド「HUKKA DESIGN」のポイントマッサージソープストーンのトントゥ。フィンランドの天然石カレリアン・ソープストーンから作られています。インテリアとしても使えますが、頭の部分を手のひらや、肩に押し当ててマッサージストーンとして使用できます。サウナに入りながら、簡単なマッサージをすれば、より、身も心もほぐれるはずです。

HUKKA DESIGNのアイテムはこちらで購入できます

※以前HUKKA DESIGN代表のSeppo Rajasさんにインタビューをした記事はこちら




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